2011年は激動の年

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北朝鮮、中国…周辺国跳びはねる卯年の危険


2011年のアジア太平洋地域は、死期が迫る独裁者と政権末期を迎えた指導者が
最後の力を絞るときを迎える。
翌12年は日本周辺の米露中韓台で政権交代含みの選挙などがあるから、権力抗争
はその前年から激化する。

 
今年が卯年であるのは示唆的で、「ウサギとカメ」の童話も、跳ねた上に最後に
どんでん返しがあるから要注意である。

 
その筆頭は脳梗塞で倒れた北朝鮮将軍様金正日総書記のカジ取りである。
金正恩という20代の若大将に度胸と腕力をつけさせて、無事に跡目を継がせようとする。
そのためには、延坪島の住民を犠牲にしてでも、「砲術の天才」に仕立てねばならなかった。

 
あの砲撃は、独裁者が残された力を振り絞って指示した結果なのだろう。
例の内部告発サイト「ウィキリークス」が公開した米国の外交公電で、韓国当局者が
駐韓米大使に「金総書記の死後2、3年で体制が崩壊する」と述べたと聞いては矢も
楯もたまらない。

 
今度は、金永春人民武力相が「核抑止力に基づく正義の聖戦を開始する万端の準備をしている」
と、今年も核実験や長距離弾道ミサイルの発射があるぞ、と思わせた。

 
1980年代に、先代の金日成が2代目の正日氏に跡目相続をしたときの再現である。
あの時も先代は、正日氏を党の政治局、軍事委員会、書記局に押し込んだ。
その上で、南に破壊工作チームを送り、83年にはラングーン(現ヤンゴン)で韓国閣僚を
爆殺した。


先がみえてきた独裁者ほど危険な存在はない。
肉体は衰えても、王朝存続への使命感だけは研ぎ澄まされる。精神が純化する。

 
中国で起きた89年6月の天安門事件がそうだ。最高実力者のトウ小平が、共産主義体制を
守るという「使命感を純化」させ、その残虐性をあらわにした。
4日未明にかけて、動員された人民解放軍が、天安門広場に座りこむ学生や市民に対して
無差別発砲した。

 
独裁者が手段を選ばないということでは、ヒトラーがパリやプラハの破壊命令を出し、
イラクの独裁者フセイン原油流出による環境破壊を断行している。
そして、将軍様は核やミサイルをチラつかせる。

 
王朝継承ほど極端でなくとも、権威主義国家もまた、政権末期になると使命感を純化させる。
12年には中国の共産党総書記が胡錦濤氏から習近平氏に代わり、ロシアでもメドベージェフ
大統領の任期がやってくる。

 
中国の胡総書記は、12年の共産党大会までに歴史に名前を残す強烈な意思から、無理な
外交を重ねる可能性がある。
ここ数年の海洋戦略からして、ホットスポット台湾海峡南シナ海、そして尖閣諸島
含む東シナ海であることはいうまでもない。
同じく総統選挙を控える台湾の馬英九氏を巻き込んで、「国共合作」を策する話まで飛び
交っていた。

 
韓国大統領は任期5年で1期のみだから、北が軍事的挑発によって李大統領の後任候補に
揺さぶりをかけてくる余地がある。
北自身の政権交代期が重なって、ますます不安定さは増すだろう。

 
さて、わが日本の菅政権は、政権基盤がぐずぐずで「国のかたち」もままならない。
もっぱら中身よりも見栄えの追求に終始する。卯年らしく解散含みのまま、不安定に
跳びはねそうである。


→ http://sankei.jp.msn.com/world/asia/110105/asi1101050806001-n1.htm


いずれにしても民主党政権では何も出来ませんね!
まるで無能と無策こそがマニフェストのような気がします・・・。
2011年は否が応でも周辺諸国の動きに翻弄されそうですね。