技術流出より保身

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シャープ 鴻海が買収へ…6000億円超拠出 最終調整



シャープが電子機器受託製造大手、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業からの出資を
受け入れ、同社傘下で再建を図る方向で最終調整していることが4日分かった。
実現すればシャープは鴻海に事実上買収されることになる。
同日午前の取締役会で方向性を固めた。午後に高橋興三社長が記者会見して説明する。



鴻海はシャープ本体への出資や今後の成長投資のための資金などに総額6000億円
超を拠出する提案をしていた。事業売却はせず、「シャープ」ブランドも維持。
社員の雇用も確保する方向と見られる。

 


シャープはこれまで、官民ファンドの産業革新機構による出資案(約3000億円)
の受け入れを軸に検討していたが、鴻海が機構案を大幅に上回る好条件を示したため、
方針を変更した。ただ、革新機構との協議も打ち切らない。

 


鴻海は高級スマホで定評のある米アップルの組み立てを受託しているが、液晶パネル
などの基幹部品は外部企業から購入している。基幹部品を直接手掛ける企業になるのが
悲願で、シャープの液晶技術を高く評価し、技術を手に入れるためには高額出資もいと
わない構えだ。

 


シャープは主力の液晶事業の不振などで経営危機に陥り、2016年3月期も営業赤字
に陥る恐れが出ている。このため、定評のある液晶技術を武器に外部からの支援を仰ぐ
方針を固めている。鴻海や革新機構から出資の打診を受けており、1月30日には鴻海
の郭台銘会長と革新機構の谷山浩一郎執行役員がそれぞれシャープ本社を訪れ、最終案
を説明していた。

 


シャープは1969年に液晶技術の研究開発に着手し、2000年代に液晶テレビの普及
に大きく貢献。現在は、スマートフォン(多機能携帯電話)に使われる中小型液晶パネル
の分野で、ジャパンディスプレイや韓国・LGディスプレイと並ぶ世界3大メーカーの
一角を占める。節電性能に優れた独自液晶「IGZO(イグゾー)」の技術を持つ。




http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160204-00000036-mai-bus_all


無能な経営陣が生き残るためなら、技術流出も辞さない、と。
台湾・鴻海もいずれは今の経営陣を粛清するだろうな。
そんな事態になっても、誰からも文句はいわれません。
何故なら、企業に無能な経営者は害であり不要だからです。



(抄)

液晶部門の売却先に関しても、産業革新機構が名乗りを上げたことで経済産業省など
国の意向も無視できなくなった。同機構傘下には日立製作所ソニー東芝の液晶
事業を統合させた国策メーカーのジャパンディスプレイがあり、そこにシャープを
加えることで“日の丸液晶”の世界シェアを高めたい狙いがある。



また、ホンハイのような中国メーカーは技術力よりも量産力を武器にしているため、
シャープの持つ巨大な堺工場や亀山工場を取り込めれば、液晶パネルの製造から
テレビの組み立てまで一貫生産できるようになります。そうしたメリットを考えると、
ホンハイにとって2000億円は安い買い物といえます。

 


あとは国が液晶技術の将来性をどう捉えているかにかかっています。
シャープが得意とする液晶パネル技術の『IGZO(イグゾー)』は、スマホでの採用が
進む有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)パネルとの相性が良く、数々の特許を
握っています。その優れた技術を中国や韓国などに流出させていいのかという懸念も
あります」


http://www.news-postseven.com/archives/20151218_371765.html