国際社会で比重が増すインド

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印首相、オバマ氏と「水だけ」で晩さん会




ホワイトハウスの晩さん会に招かれた外国首脳が何も食べず、水しか飲まな
かったとしたら……。聞いたこともないような、こんな珍事が起きた。
9月末にワシントンを訪問したインドのモディ首相である。



■「私を気にせず食事を」



初訪米したモディ氏は同月29日夜、オバマ大統領が主催したホワイトハウスでの
歓迎宴にのぞんだ。出席したのは両首脳とその側近をはじめとする約20人。
長いテーブルの中央に両首脳が向き合い、モディ氏の前にも大きな皿が置かれた。

 

ホワイトハウスのメニューによると、主菜は、ハリバット(日本名・おひょう)
という魚料理。前菜はアボカドを使ったサラダ、デザートはマンゴーのクレーム
ブリュレだった。


ところが、モディ氏は結局、最後まで「温かい水」を飲むだけで、一切、食事を
とらなかった。

 

理由は宗教上、9日間にわたる断食期間の最中であること。敬虔なヒンズー教
である彼は約40年間、ずっとこの断食を欠かしたことがない。
この習慣をホワイトハウスの晩さん会でも貫いたのだ。

 

「どうか私には気にしないで、食事を進めてください」。
モディ氏は他の賓客を気遣い、こうあいさつしたという。



世界には強い信仰をもち、その習慣を厳守している指導者は少なくない。
たとえば極めて敬虔なキリスト教徒であるブッシュ前大統領は早朝や就寝前の祈り
を欠かさず、個人の信条としてお酒も一切、飲まなかった。


世界を見渡せば、モディ氏は必ずしも珍しいケースではないのかもしれない。
とはいえ気がかりなのは、あくまでも自分の信条を貫く性格の彼と、オバマ氏との
相性である。



オバマ氏はよくいえば「実際的」「柔軟」な性格であり、意地悪くいえば、「状況に
合わせて、しばしば自分の軸足を変える」(元米政府高官)と批判される。
モディ氏とはかなり、対照的だ。この2人がどこまで意気投合し、結束できるのか、
楽観できないだろう。

 


逆に、モディ氏と安倍晋三首相は「かねての友人であり、とても気が合う」と、政府
関係者は話す。安倍氏のように、自分の思想信条をはっきりと打ち出す指導者のほうが、
相性がいいのかもしれない。



■査証発給を拒んできた経緯も

 

もともと、モディ氏と米政府の間では、ぎくしゃくした関係が続いてきた。
グジャラート州首相だった当時、モディ氏がイスラム教徒虐殺を黙認したとして、
米政府は05年から査証の発給を拒んできた。
首相就任に伴い、この措置は解除されたが、モディ氏の責任を問う民事訴訟がニューヨーク
で起こされている。

 

とはいえ、9月30日の米印首脳会談はひとまず、成果をおさめた。
中東の過激派「イスラム国」への対処や南シナ海問題アフガニスタン安定などでの連携で
合意できたからだ。米国によるインド海軍への協力も話し合われたほか、日米インドの外相
級会談を開く方針も決まった。

 

これらの合意がどこまで実を結ぶか。中国が台頭するなか、その行方はアジアの勢力図にも影響する。


→ http://www.nikkei.com/article/DGXMZO77853410S4A001C1000000/?dg=1



インドはシナと領土問題で紛争を抱えてますが、他国ほど
シナに対して強硬的でもなく、全方位外交か。
しかし南シナ海問題、インド海軍への協力、日米印外相
など“西側”に立っているのは確かでしょう。
インドの社会はカーストなどの差別と貧困問題で厭味嫌う
人もいるでしょうが、国と国との関係では無視されてしまう
存在なんですね。
日本にとってもインドは大切な“隣人”です。