米中会談は平行線のまま

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首相の疑心ぬぐえず バイデン氏、中国での発言注目




安倍晋三首相は3日のバイデン米副大統領との会談で、中国が尖閣諸島沖縄県石垣市)を含む
東シナ海上空に防空識別圏を設定したことに対し、強い反対姿勢で日米の足並みの一致を示すこと
ができた。ただ、安倍政権とオバマ政権の「温度差」は、防空識別圏をめぐる対応でも表れた。
官邸側がオバマ政権への疑心を完全に払拭するにはまだ時間を要しそうだ。



安倍首相「日米の同盟関係は順調に発展してきている」
バイデン氏「首相は短期間ですでに日米同盟の強化で実績を挙げている」
アジア歴訪で最初の訪問国に日本を選んだバイデン氏は、オバマ大統領のメッセージを代読しながら
良好な関係をアピールした。

 


官邸側は「バイデン氏を日米関係強化のパイプにしたい」(外交筋)と考えてきた。
今回はバイデン氏と2人だけの会談時間を約20分確保し、日米同盟の強化を訴えた。

 

オバマ氏がデフォルト(債務不履行)や医療保険制度改革オバマケア)など内政問題に追われる中、
日米間には中国の海空における挑発的な進出や米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)の移設などの
課題が横たわる。



官邸側は、11月のケネディ駐日大使の着任を機に、オバマ氏直属の「バイデン−ケネディ」ラインで
外交ルートの構築を目指すが、中国の防空識別圏問題でも日米間にズレが出た。

 

日本政府は、中国が要求する民間航空会社の飛行計画書提出を拒否する姿勢を示した。
一方の米政府は軍事と民間は別として事実上容認。
対中けん制で足並みを揃えられなかったことは想定外だった。

 

日本政府が期待を寄せるバイデン氏だが、会談後の共同記者発表で「誤算や過ちの可能性は高すぎる」
と語り、「日中間の危機管理メカニズム」の構築と対話を促した。「米国は仲裁役」との立場で中国
への気遣いもにじませた。

 

2日は「一切の措置の撤回を求める」と強気だった首相も、会談では「撤回」に言及しなかった。

 

加藤勝信官房副長官は会談後、記者団に「首相は会談で『黙認しない』と言った。政府の姿勢はこれ
までとまったく同じだ」と強調。首相もまた本音を「封印」した格好となった。

 


米政府は中国側に対し防空識別圏をめぐる運用手続きの「撤回」を求めるとしているが、官邸側は
バイデン氏が習近平国家主席にどこまで言及するか注視している。



→ http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131204/plc13120400240000-n1.htm



バイデン副大統領が、シナに対してどのような発言をするかは注目です。
米国ではシナが防空識別圏の設定の発表からすぐさま、国務長官と国防
長官が非難の声明を出しました。
その後、民間航空機会社には飛行計画を出すように指示。
日本は、ANAとJALが提出する前に政府がストップ。
シナと地政学的に直接対峙する国と、そうではない世界一の軍事力を
誇る国との差でしょうか。
米国は軍事的に防空識別圏を否定すればいいと。
米中首脳会談では、シナが譲歩することはありませんから、両者の意見は
平行線のままで終わる可能性は高いですね。