そもそも相談に行くのが間違い

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『T−山本の短機損機』─そもそも相談に行くのが間違い

 
 本日の日経新聞電子版に面白い記事が掲載されていました。タイトルは「銀
行が薦めるのは銀行がもうかる商品」。100万円を運用したいと、30代の日経
新聞記者(女性)が都内の銀行3行を回った際に受けたアドバイスを紹介して
います。


 A銀行では変額年金と米ドル建て一時払い終身保険を、B銀行でも変額年金
を薦められたとのこと。5年分の手数料だけで約20%に上るそうですが、年齢
等に見境なく薦めるところを見ると、おそらく上からハッパがかかっているの
でしょう。何ともえげつないやり方だと思いますが、高齢者の顧客がカモに
されているように思われてなりません。


 C銀行ではFP(ファイナンシャルプランナー)資格を持つ行員が対応した
そうですが、やはり複雑な外貨建ての仕組み預金を薦められたそうです。いず
れの場合もキーワードは「銀行がもうかる商品」ということでしょうが、一度
聞いたぐらいではよく理解できない商品=高リスク=高コストと考えてまず間
違いないでしょう。一旦話を聞くと断りにくくなりますから、最初から聞かな
いほうが賢明です。


 記事では、相談員の知識の無さも揶揄していました(格付けと金利の関係、
投信はすべて毎月分配型との思い込み)が、そもそも銀行に資産運用の相談に
出向くこと自体が間違っています。日経もわかっていて記事にするために回っ
たのでしょうが、ミシュランに例えると、「星マイナス3つ」というところで
しょうか。



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