日曜競馬 展望

競馬

[第89回 日本ダービー東京優駿)]





競馬の祭典、東京優駿日本ダービー)ですね。個人的には古馬のガチンコ
勝負が好きなのですが、やはり有馬記念と伴に心躍る一戦ではないでしょう
か。7522頭の頂点に輝く馬はどれでしょう。


オークスでは、放馬で大観衆のスタンド前の輪乗りで待たされて、力んでし
まった、入れ込んでしまった多かったそうですね。今度もやはり大観衆の目
の前でのスタート。故に、大観衆の大声援でビビってしまうような馬は、そ
もそもダービー馬の資格はないということか。


本命のダノンンベルーガですが、19日(左回り)の調教が超抜でしたね。
南Wコースを川田将雅騎手を背に、長めからシッカリと
77.9-62.4-48.5-35.1-22.8-11.0 と、目を疑うような時計を叩き出しました。
これが堀厩舎の仕上げとは思えない、やり過ぎかと思うほどの馬に負荷を
かけました。
厩舎コメントでは、前走の敗因を検証し、徹底した基礎体力の強化とメン
タル面のケア、大観衆の前でも自信を持って仕上げたとのこと。辣腕の仕
事人、堀宣行調教師にとってドゥラメンテ以来のダービーを目指します。
ハーツクライは、無敗の三冠馬にして、ダービー馬を7頭も輩出する
ディープインパクトの現役時代に、唯一日本馬で勝っている馬ですね。


皐月賞は直前まで出走を表明しておらず、また右トモに不安を抱えた中で
不向きな中山二千、1番枠が仇になり終始馬場の悪い内を回されて、直線
ではアスクビクターモアに蓋をされてしまい4着に敗退。今度の12番枠
はいいでしょう。外の有力馬を意識しつつ内の馬を見ながら競馬が出来ます。
1番人気かどうかは微妙なところですが、春G1戦線1番人気馬の連敗な
どのジンクスは、いつかは破られるものです。
特に来週の安田記念は、メンバーからして荒れる要素が十分にありますか
ら、このヘンで断ち切っておかないと。


イクイノックスは、東京スポーツ杯杯2歳ステークスから皐月賞への直行
という異例のローテーションでしたが、18番枠をモノともせず2着と結
果を残しました。使った上積みが期待でき、東スポ杯2歳Sの勝ち方から、
広々とした東京は似合いますね。
余談ですが、大外18番枠に入りましたが、通常のゲートは最内1頭分を
開けて発走するのですが、ダービーは最内2頭分のゲートを開けて発走し
ます。ですから、実質19番枠なんですよね。


ドウデュースは、前走の武豊騎手の「もっと流れるかと思った」という
トボケたコメントもあり、ほぼ最後方からの競馬で3~4コーナーでマ
クッてきましたが3着がやっと。武豊騎手は、オリビエ・ペリエ騎手が
賞賛するほどペースを読むのが上手い騎手なのですが、それも過去のこ
とか。ただ、馬は力があるので軽視は禁物。


皐月賞馬ジオグリフですが、札幌2歳ステークスの強さと共同通信杯
負け方から千八までの馬かと思いましたが、血統面でも父ドレフォンは
BCスプリントを勝ったスプリンターですからね。
しかし皐月賞では、中山の急坂を上り、ゴール前、全ての馬が苦しくな
るところで、他馬をねじ伏せて勢いよく伸びました。完成度と勝負根性
の違いで、過去4年でダービー3勝の名手・福永祐一騎手に導かれての
ダービー、春の二冠に王手をかけました。
皐月賞イスラボニータは、結果的にはマイラーでしたが、ダービーで
は2着でしたよね。


以上、皐月賞の上位4頭が強いのは誰しも認めるところですが、その象
徴として単勝オッズは完全に4強ムードですね。
しかし、過去10年、皐月賞組からのワンツースリーは、2回だけ。他
のローテーションからの突っ込みもあり得ますね。
因みに過去10年、ローテーションとしては王道・皐月賞組が20頭、
青葉賞組4頭京都新聞杯組4頭、プリンシパルSと毎日杯から1頭づつ。
近年は皐月賞ですら、逆算してのダービーへの叩き台とする馬も数多
くいます。


青葉賞組からはディープインパクト産駒のプラダリア。青葉賞で東京
二千四百を一生懸命走り、相手強化の状況でまた二千四百を懸命に走
るのは酷なのですが、最近トレンドになっている兄弟での活躍、池添
謙一騎手と弟・池添学調教師のタッグに期待です。
日本ダービーは、ここ4年連続でディープインパクト産駒が勝ってい
ますね。


厩舎コメントは泣きが入っていますが、キラーアビリティは、ホープ
フルステークスを快勝、小倉の未勝利戦ではレコード勝利、パーソナ
ルハイに7馬身差をつけたことは事実ですね。
皐月賞は、体調が伴わず惨敗を喫してしまいましたが、G1馬として
の意地を見せて欲しいですね。G1戦線では人気を裏切り続けてきた
横山武史騎手も、気楽に乗れる強みもあるでしょう。


そしてもう1頭、何でこんなに人気がないのか、アスクワイルドモア。
京都新聞杯は馬場が堅くレコード勝ち(翌日3勝クラスで記録は破ら
れましたが)京都新聞杯優勝⇒ダービー1番枠は、父キズナと全く同じ。
1番枠は、フルゲート18頭となった 1992年以降、5勝と最も多い
勝ち馬を送り出し、また勝率・連対率も最高の枠順です。
今週からラチを外に3m移動したCコースで、今日の競馬を見る限り、
特別インがいいワケではありませんが、先週よりも良好。今年初重賞
を勝った岩田望来騎手、日本ダービーも初騎乗ですが、思い切った競
馬をして欲しいですね。
ダービー連覇がかかる辣腕・藤原英昭厩舎の腕にも期待しています。
藤原英昭調教師は「1番枠が欲しい、最短距離を走れるから」と枠順
発表前から話していました。


日本ダービーまで、資金の多少の余裕が生じていれば、内枠に入った
無敗の重賞馬・ピースオブエイトも買い足せればいいかな。
確かに毎日杯は、レベルは高くなかったですが、父はジャパンカップ
勝ったスクリーンヒーロー、産駒にはモーリス、ゴールドアクターなど
勝負強い産駒を送り出しています。そして母系にはサドラーズウェルズ
入った血統です。


競馬の祭典、頂上決戦に相応しいレースを期待します。