マイナス金利の行き着くところ

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マイナス金利の恐るべきリスク



日本銀行は景気を刺激するためにマイナス金利を導入していますが、貴方は、それについて
どのようにお感じになっているでしょうか?



マイナス金利は本当に有益な手段なのか? 如何でしょう?
私は、非常にリスキーな政策だと考えます。
何故でしょうか?

 


黒田総裁は、マイナス金利を導入したことによってイールドカーブが低下し...つまり、短期も
中期も、そして長期の金利も全て低下し、そのことによってお金が借りやすくなるのだから、
住宅ローンを始めとして銀行の融資が増え、経済活動が活発になると主張します。
銀行の住宅ローンの担当部署は、お客さんでいっぱいになっているとも言うのです。

 

しかし...そのお客さんというのは、新規に住宅ローンを借りる人よりも、住宅ローンの借り換え
のために銀行を訪れている人が多いというではありませんか。
では、企業の設備投資に与える影響はどうなのでしょうか?
金利が低下したことによって設備投資に動きが出ているのでしょうか?

 

しかし、本日発表になった機械受注統計によれば、2月の機械受注額は前月を大きく下回ったと
言うのです。要するに、金利は低下しても設備投資は増えていないのです。

 

何のためのマイナス金利なのでしょうか?
しかも、マイナス金利には大きな弊害が伴うのです。
預金をしている立場として、貴方はマイナス金利を支持するでしょうか?
答えは、ノーでしょう。誰が、マイナス金利を歓迎するでしょうか?
お金を銀行に預けて、何故元本が減るような事態を許さなければいけないのか、と。

 


今、家庭用の金庫がよく売れているそうです。何故金庫が売れるのかといえば、マイナンバー
制度によって資産内容を把握されるのが嫌で現金でお金を持ちたがる人が増えていることや、
預金金利がマイナスになることを嫌って銀行から預金を引き出す人が増えているからなのです。

 

それに、最近、1万円札の流通量が増えているなんて話も聞くでしょう?
でも、世の中に出回っている1万円札が増えているとはいっても、その主な理由は、経済活動が
活発になっているというよりも、現金を保蔵する人が増えているというのが本当のところだと
いうのです。

 


つまり、預金という形でお金を保有するのではなく、キャッシュでお金を持つ、つまり、タンス
預金をする人が増えているのです。

 

では、タンス預金をする人が増えると、経済にはどのような影響を与えるのでしょうか?
一般の人々が銀行にお金を預けなくなってしまうと、銀行の信用創造機能が阻害されてしまう
のです。

 

黒田総裁の異次元緩和策は、元々世の中に出回るお金の量を増やして、それで景気を良くする筈
のものであった筈なのに、ゼロ金利を導入したことで、むしろ世の中に出回るお金は減ってしま
うのです。

 

何故ならば、その際の「お金」というのは、現金通貨と預金通貨の合計を意味するからで、人々
が現金を保蔵するようになれば、現金通貨は増えても預金通貨はそれ以上に減ってしまうから
なのです。

 

黒田総裁は、このようなリスクについてどのように考えているのでしょうか?
そろそろリフレ政策が間違っていたことを認めたら如何でしょうか?

 

本日、読売新聞は、「日銀のマイナス金利政策を支持...IMF報告書」なんてタイトルで記事を
書いていますが、しかし、IMFの報告書は、むしろマイナス金利の持つリスクに注意すべきだと
警告を鳴らしているのです。

 

Negative interest rates may induce boom and bust cycles in asset prices.
「マイナス金利は資産価格の高騰と暴落のサイクルを生むかもしれない」
つまり、バブルが起きる恐れがあるから、注意しなければいけないと言っているのです。



以上




http://klug-fx.jp/ogasawara/2016/04/11/025605.php



黒田バズーカ砲も空砲になってしまいました。
マイナス金利の負の面ばかりが目立ちます。
円安・株高になるハズが、円高・株安になってしまっています。
超低金利になっても個人が、新たに負債を背負うことはしません。
企業も暗中模索の経済状態では、そうそう設備投資をするハズも
ありません。
市中にじゃぶじゃぶお金を流せば、消費・投資が増えると言う
何とも短絡的な政策ですよね、マイナス金利
個人も企業も、先行き不透明の中で、例え超低金利でもお金を
借りることはしません。 健全な経済感覚です。
これが米国なら低金利で借りて、株・債券・商品先物に投資するん
ですけど、そんなことはしません。
はぁ、マイナス金利の終着駅は、家庭用金庫の普及ですか。
まったく苦笑いものですな。