在日米海軍が”オバマ大統領の意向”を無視して
『日本防衛』を優先
オバマ外交が米国内からも無視される事態に
香港で起きている学生らの反政府運動は、「一国二制度」という形で香港の独自性を守る
という約束に反して、北京政府が2017年に行われる香港の行政長官選挙に共産党の
やり方を強制しようとしたからだ。
北京政府があらかじめ決めた候補者から行政長官を選ぶという非民主主義的な選挙制度に、
将来を考える学生らが激しく反発したのは当然だ。なりゆき次第では、中国の政治の仕組み
を揺るがすことになりかねない。
香港で起きた今回の重大な動きは、米国の保守勢力、国防総省、そして海軍がオバマ大統領
の中国一辺倒政策に反抗し、中国との対決姿勢を強化しようとしていることと無関係ではない。
オバマ大統領は、「空母キラー」と呼ばれる中国のDF21Dミサイルに怯えて、第7艦隊を
ハワイの東に引き上げようとした。だが、米海軍は大統領の決定に従わず、予定どおり第7艦隊
の主力である空母を最新鋭の「ロナルド・レーガン」にするとともに、艦載航空兵力である
第5飛行戦隊の基地を東京近郊の厚木から、中国により近い山口県岩国に移すことにした。
香港のある南シナ海の国々は今、中国海軍の不法な侵略行動に対抗して、米海軍との協力体制を
強化したり、軍事力を増強したりしている。シンガポールは、マラッカ海峡の入り口チャンギに
第7艦隊のための特別基地を建設した。
米海軍は今年、南シナ海周辺で延べ150隻の艦艇を送り込んで訓練を実施した。
また、ベトナムやマレーシア、それにタイまでが海軍や航空戦力を強化しつつある。
ハドソン研究所のケン・ワインスタイン所長は、こうした動きの引き金になったのは「日本の集団
的自衛権構想」として次のように述べた。
「あらゆる国が軍事力を拡大する中国に弱気になったとき、日本が集団的自衛権を打ち出した。
この構想を進めた安倍晋三首相に、我々は『考えられないことを考えた人』に与えるハーマン・
カーン賞を贈呈した」
友人のジャーナリストは私にこう言った。
「オバマ外交の失敗は中国と戦わなかったことがすべての原因だ」
米国人の中国に対する考え方は急速に変わってきている。
■日高義樹(ひだか・よしき) 1935年、名古屋市生まれ。東京大学英文科卒。
59年NHKに入局し、ワシントン支局長、理事待遇アメリカ総局長を歴任。
退職後、ハーバード大学客員教授・同大諮問委員を経て、現在はハドソン研究所首席
研究員、全米商工会議所会長顧問。
→ http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20141008/dms1410080830004-n1.htm
空母ロナルド・レーガン率いる米第七艦隊
米海軍は仮想敵国に対峙する時は、あくまでもシスティマティック
に動くようですね。 例え最高司令官であるオバマ大統領ですら
自由に動かすことが出来ません。部隊の運用はプロである我々に任せろ、
軍事に素人のあんたの出る幕はねぇよ!ってことですね、
特に世界最大の“太平洋のげんこつ”たる米海軍第七艦隊については
海軍首脳以外はアンタッチャブルのようです。