ロムニー候補「ジープは中国移管」発言で波紋 選挙情勢に影響か
米大統領選の激戦州オハイオ州で、基幹産業の自動車をめぐる共和党候補のロムニー
前マサチューセッツ州知事のキャンペーンが波紋を広げている。
米クライスラーが傘下の「ジープ」の生産の中国移管を検討しているとのロムニー氏
の発言を同社は否定、地元紙なども「誤解を招く」と批判した。
オバマ政権による自動車大手救済に否定的だった過去の発言も絡み、大詰めの選挙情勢
に影響しそうだ。
発端は、クライスラーの経営権を握るイタリア大手フィアットが中国でのジープの生産
再開について中国メーカーと協議していると伝えた一部報道だ。
これを知ったロムニー氏はオハイオ州の米ゼネラル・モーターズ(GM)の工場がある
ディファイアンスで10月25日、「イタリア人の手に落ちたジープの全ての生産が
中国に移管されそうだとの話がある」と演説。
米国民の雇用確保のため戦うとのテレビCMまで展開した。
慌てたのがクライスラーだ。マルキオンネ最高経営責任者(CEO)は従業員への電子
メールで「不正確だ。米国のジープの組立工場は引き続き稼働し、ジープブランドの
屋台骨となる」とロムニー発言を打ち消し、不快感を示した。
報道を“拡大解釈”したロムニー氏の勇み足とみられるが、伏線がある。
全米の縮図といわれるオハイオ州は2000年と04年は共和党、08年は民主党が勝利
した典型的な「揺れる州」だ。さらに、1960年のケネディ氏を最後に、オハイオ州で
敗れて大統領になれた候補者はいないことから、「オハイオを制する者は全米を制する」
といわれてきた。
クライスラーやGMが生産拠点を構え、労働者の8人に1人が自動車関連産業に従事する
オハイオを制するには、業界と労働者の支持が欠かせないが、オハイオの地元紙はジープ
生産をめぐるロムニー陣営のCMを批判、GMの広報担当者も「人を馬鹿にしたキャンペーン」
と語った。
2008年に経営危機に陥った米自動車大手をオバマ政権が救済に動いた際、ロムニー氏は
「自動車産業は破綻させるべきだ」との論文を米紙に寄稿して業界ににらまれた経緯もあり、
“関係修復”に躍起になっている。
→ http://sankei.jp.msn.com/world/news/121102/amr12110200570002-n1.htm
選挙で現職が強いのは、現職に余程の事情がない限り
これは否定出来ません。
米国大統領選挙でもそうです。
選挙で選ばれた大統領が、再選を果たせなかったのは
無能の代名詞とされたカーター元大統領だけです。
ロムニー氏もそれを知っているから焦っているのでしょう。
恐らくオバマ大統領の優位は動かないと思われます。