「反中感情」のうねり
若者「一国二制度は口だけ」
年配は「商売できれば」
「香港の未来は香港人が取り返す!」。
日系百貨店などが立ち並ぶ香港島の繁華街、銅鑼湾の幹線道路上で学生らは29日も
座り込みを続け、シュプレヒコールを繰り返した。
香港中心部のこの日の最高気温は32度。路上はアスファルトの照り返しで真夏のようだ。
それでも、この日午後にかけて、「真の普通選挙」を求めて抗議デモの輪に加わる学生の
姿が増え続けた。
段ボールに「香港に真の民主主義を」と大書きしていた香港中文大学3年の唐さんは、
「一国二制度なんて結局、中国共産党の口先だけのレトリックに過ぎなかった」と言い放った。
英国と中国の両政府が、北京で香港の主権返還に関する共同声明に仮調印したのは、30年前
の1984年9月26日のことだ。97年7月1日の返還後も、50年間は香港の民主社会を
変えないとする「一国二制度」が盛り込まれた国際公約だ。
28日夜から徹夜で座り込みしているという別の男子大学生は、「民主社会そのものを抑圧
しようとする共産党政権は決して許せない」と拳を振り上げた。
デモ隊に催涙ガスを浴びせた警官隊の姿が、その背後にいる親中派の梁振英行政長官や共産党
政権への憎悪を増幅させた。
選挙制度に関する反発は発端にすぎず、「一国二制度」の国際公約を踏みにじったとする
「反中感情」が、激しい“うねり”となった形だ。
一方、週明けで仕事が始まったこともあり、市民の抗議はやや下火になったようにも見える。
子供のころ中国広東省から家族とともに香港に逃れ、現在は衣料店を経営しているという
60代の女性は、「学生は共産党の本当の恐ろしさを知らない。なんとか折り合いをつけて
商売さえ繁盛すれば香港人は満足」と話した。
武力行使の可能性もほのめかす共産党政権に対しては、世代や体験の違いからくる温度差が
あるようだ。
怒りをあらわにする年配者はまれで、中国本土抜きでは経済が立ち行かない現実や政治問題
での“諦め”を知る世代と、民主社会を追求して理想に燃える世代との違いが浮き彫りに
なっている。
→ http://sankei.jp.msn.com/world/news/140930/chn14093005000003-n1.htm
中国人が一番信用しない民族が中国人だということは
よく知られた事実ですね。
香港の人々にとっての最悪のシナリオは、中国共産党
政府による統治です。
自由を謳歌することは出来ず、新聞・雑誌・テレビに
映画・インターネットなどのメディアは中共の検閲下
に置かれ、言論の自由も中国本国同様に望むべきも
ありません。
自由の空気を満喫した人々にとっては受け入れがたい
ことですね。
香港の民主派は、今後も民主化維持に戦い続けるでしょう。