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産経新聞毎日新聞の窮乏、
単独での生き残りはもはや限界』



「応募が殺到するのは確実」との観測がもっぱらだ。

産経新聞社は大手全国紙としては事実上初となる大幅な人員削減に踏み切る。
勤続10年を超える40歳以上50歳未満の社員を対象に、今年度、来年度と
2回に分けて合計約100人の希望退職を募るもので、
全社員数(2008年9月末で2287人)のおよそ5%を削減することになる。


第一次募集は2月9日から18日まで。応募殺到が予見されている理由はほかでもない。
割増退職金だ。通常の退職金に基準内賃金の月収55カ月分が上乗せされる、
というもので40歳社員の場合は最大2400万円になる。


 
「昨年12月に希望退職を実施した日興コーディアル証券の加算金が年収のおよそ
2年分強といわれている。月収12〜24カ月分とされる世間相場から見ても、
破格の好条件」とある大手企業の労務担当者。
まして産経は、全国紙他社に比べて通常の退職金の水準が
「極めて低い」(関係者)ことで知られている。

数年前に定年退職した同社OBによると、あまりの少なさに
「『あなた退職金をどこかに隠しているんでしょう』
と妻から不信と疑惑の目を向けられ、今も夫婦げんかが絶えない」ほどだ。


 
それが今回、異例ともいえる大盤振る舞い。社内からは
「手を挙げないほうがおかしい。募集開始1日目で枠に達してしまい、
退職したくても退職できない社員が出てくるのでは」
(中堅記者)といった声さえ上がる。

 
販売、広告の落ち込みに新聞用紙をはじめとする原材料の高騰……。
産経の今3月期9月中間連結決算は売上高が808億円と前年同期比17・4%ダウン、
4億3400万円の営業赤字に陥った(前年同期は9億2900万円の黒字)。
事業再編特損や有価証券評価特損などの計上もあって最終損失は19億8400万円。
通期でも黒字転換の見込みはない。
多額の赤字計上で昨年9月末の自己資本比率は12・7%(3月末は16・9%)にまで低下、
財務体質悪化にも拍車がかかる。



割増退職金のコストだけで数十億円の出血、しかも「優秀な人材ほど辞めていく」というリスクを
覚悟してまでリストラに乗り出した。
業界筋の間ではさらに「夕刊廃止エリアの拡大や、タブロイド紙夕刊フジ』の休刊」といった
二の矢、三の矢もささやかれる。


 
厳しさでは毎日新聞社も同じだ。今3月期9月中間決算では連結営業損益が前期の
26億8300万円の黒字から9億1900万円の赤字に転落。
不動産賃貸などを除いた単体ベースでは、前年同期の5億4100万円の黒字から
25億8000万円と赤字に沈んだ。



編集局に比べこれまで経費支出に比較的寛容だった出版局でも、昨年11月以降は2カ月連続で
「一律3割カット」の大号令。それでも流血が止まらないため、年明けからはついに
「1万円以上の支出についてはすべて事前認可制になった」(関係者)という。
それも直接の上司、経理部、管理部、局長と四つもの認印が必要とか。
幹部の一人は「要するに使うなということ」と言い切る。


 
人材採用も絞り込み、定期的に行ってきた一般記者職の中途募集も実質取りやめに。
昨年8月末には北海道での夕刊廃止(対象部数1万5000部強)にも踏み切った。
業界内では一時、役員などの報酬遅配のうわさも駆け巡ったほどだ。



「ウチが生き残る方法は『聖教毎日新聞』になることだ」。
社員の間では、ひそかにこんな自虐ネタまで交わされているという。
子会社の東日印刷などが創価学会から聖教新聞の印刷を受託し、糊口をしのいでいるためだ。

また水面下では、中京地区で圧倒的なシェアを誇るブロック紙
中日新聞との関係強化を模索する動きもあるようだ。



昨年12月、いずれも劣らぬ苦しさの産経と毎日が手を組んだ。
産経が九州地域で販売する新聞の印刷を毎日に委託するもので、今年10月スタートの予定。
具体的には、現在、大阪で印刷して空輸し、地元ブロック紙西日本新聞社に委託して
配達している新聞を、毎日の北九州工場(福岡)か鳥栖工場(佐賀)での印刷に切り替え、
引き続き西日本新聞のネットワークに乗せて配達する。

 

対象部数は当面3300〜3500部にとどまるとはいえ、両社では九州地区に続いて
岡山県内の両社印刷工場間での紙面制作や配送などでも提携していくことで合意。
07年10月に読売、朝日、日経の“勝ち組”3社が業務提携したことを受け、
除外された2社がやむにやまれず急接近した。
「見るも無惨な弱者連合」(関係者)だ。  



広告収入急減の衝撃 勝ち組新聞社も苦境



もっとも、インターネットの侵攻と景気悪化による広告収入の急減に直面する業界では、
勝ち組新聞社も、すっかりメッキが剥げ落ちている。その代表格とされているのが朝日新聞社だ。



朝日はピーク時には年間2000億円近い広告収入を誇っていた。ところが、
「毎年100億円ぐらいずつの広告収入がドカン、ドカンと減っていった」(秋山耿太郎社長の年頭あいさつ)。
今3月期9月中間決算では、わずか半年間で80億円を超える下げ幅を記録し、
設立以来初めてという最終赤字を計上。
通期では「200億円に手が届く大幅減収」(秋山社長)が予想されている。



こうした中、加速させているのが印刷・配送のアウトソーシング化。
すでに06年6月から広島県西部地域向けの印刷を地方紙大手の中国新聞社に委ねていたが、
07年4月からは茨城県向けを日経に委託。
おととし10月の日経・読売との3社提携締結を契機に、昨年4月には読売とともに
北海道東部地域向けの印刷・配送を十勝毎日新聞社に委託した。

 

そして10年4月からは新たに鹿児島県全域と宮崎県南部地域向け約5万4000部の印刷を南日本新聞社に委託。
さらに12年には、四国4県向けをすべて読売・坂出工場に委託するという思い切った改革策に打って出る。


 
ただ若者の新聞離れなどもあって販売・広告収入の減少傾向には一段と拍車がかかりそうな情勢。
それに、これら一連の外部委託化によるコスト削減だけではたして追いついていけるのか、
社内関係者の間ですら懐疑的な見方が少なくない。
秋山社長は年頭に2010年5000人、12年4500人へと思いきった人員圧縮を表明しているものの、
一部では「高コスト構造の最大の元凶とされている給与削減にも切り込むべき」との声もくすぶる。


 
その点で注目されているのが、慢性的な赤字体質からの脱却を促す目的で昨年4月に分社化された出版子会社、
朝日新聞出版で持ち上がった組合問題。およそ150人の社員のうち100人が待遇改善を求めて、
新労組「朝日新聞出版労組」を立ち上げたもので、分社化以降に採用された社員と、
分社化前から在籍する本体からの出向組との賃金格差解消を経営側に働きかけている。

 

しかし、経営側からすれば分社化以降に採用された社員の待遇改善よりも、出向組の労働条件を切り下げる形で
格差を解消したいというのが本音。新労組結成をむしろ逆手にとって、それに踏み切れるか。
「朝日の今後を占う試金石になる」(業界筋)というわけだが、結末やいかに――。


週刊東洋経済

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