けだし慧眼なご意見ですね

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誤った経済主張にだまされるな!増税、インフレ…



女性タレントが自称霊能者に「マインドコントロール」されたと話題になっているが、経済でも国民が
広く思い込まされていることがあるようだ。

 
それは「人口減少する日本は成長を望めない」「日銀が国債を買うとハイパーインフレになる」
増税しないと財政や年金は破綻する」といったたぐいのものだ。

 

これらは、後述するように誤った主張であるが、だまされる人が多い。こうした文言にだまされないように
する手段はなにか。
だまされないようにするためには、逆にどのようにだますかを知ればよい。

 
まず「人口減少で成長しない」という話は、だます側は日本のデータを見せ、耐久消費財を扱っている人に
対して、「最近売り上げが減っているでしょう。人口減少のせいですよ」と尋ねる。
そうすればほとんどの人がその通りだというだろう。これは一部の正しいデータだけをいうという論法だ。
しかし、世界のデータを見せると、人口減少しても成長している国は多い。というか成長していないのは日本だけだ。

 
次に、「日銀が国債を買うとハイパーインフレになる」という話で、だます側は「戦後の日本でものすごい
インフレが起こったことを知っているか」と聞いて、「戦前のドイツでもハイパーインフレになって大変だった」
と言い、「実は中央銀行国債を買ったからだ」というと、多くの人は恐怖からそう信じる。

 
このポイントは、国債中央銀行が買うと方向的にはインフレになるが、ハイパーインフレという現象について
具体的な数字で説明しないまま恐怖をあおることだ。

 
ただし、数字があまりに大きいので、一般の人に「ハイパーインフレは物価が130倍以上になることで、日銀が
1京円以上の国債を買わなければならない」と説明しても理解されにくい。

 
その場合には、筆者は「今でも日銀は毎年国債を買ったり、引き受けたりしているけど、ハイパーインフレになった
ことがない」というと、多くの人は安心する。
もっとも「買いすぎると、本当にインフレになる。もっとも今はデフレなのでなかなか起こらないが」と念を押しておく。

 
最後に「増税しないと財政が破綻する」という話について、だます側は「税収が足りないから増税が必要だ」と訴える。
これに対し、「増税は税率の引き上げだ」という言葉の定義をはっきりさせておくべきだ。
実は増税を「税収の増加」と勘違いしている人が多い。そして次に「商品価格を上げると売り上げが増えるか」と聞き
「税率を上げても経済がダメになって税収が減ってきた事実がある」と言えばいい。

 

以上の例は、世界のデータ、過去の歴史や最近の事情、言葉の正しい定義をマスターしていると、そう簡単にはだまされ
ないことを示している。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一


→ http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20120315/plt1203150857002-n1.htm





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