地上波CMにうま味なし?

競馬

カップヌードル味噌「販売中止」に見る
地上波CMビジネスの終焉


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日清食品はこの4月から新商品「カップヌードル味噌」を発売していたの
ですが、たった10日で販売中止になってしまいました。「朝ドラ効果」
などもあって、カップヌードル全体の売り上げが前年比で3割増と急増す
る中で、このまま「味噌」がヒットしてしまうと、主力商品であるレギュ
ラータイプなどの安定供給に支障が出ると判断したからだそうです。


思い起こすと、この種のニュース、最近はとても増えているように思い
ます。猛暑であるブランドのコンビニアイスが人気化したと思ったら、
「販売休止」。高級な一眼デジカメが発売になったら品薄で発売中止、
そんなニュースがとても多いのです。


一体どういう現象なのでしょう。ある商品が売れ過ぎると、生産ラインを
増やさなくてはなりません。でも、生産ラインを増やせば固定費になりま
す。その追加生産ラインの固定費を回収して利益を出すところまでは、販
売が伸びるかは分からない、となると追加の生産ラインへの投資は断念す
ることになります。


そうなると、小売の現場はいつも品薄になりかえって商品イメージは悪化。
それを避けるために思い切って販売休止。そういう循環です。
人口減とデフレの中で、ギリギリのコスト計算をする中ではそういうこと
になります。


流通の変化も大きいと思います。カップ麺やアイスというのは、今では
コンビニという販売チャネルが極めて重要になっています。コンビニでは、
ギリギリの人力で回している中で、「味噌味ありますか?」「ありませ
ん」的な問い合わせになるような「欠品」というのは嫌われるのでしょう。


いずれにしても、昔だったら「人気化して品薄」というような現象は、
小売の現場も「ヒット商品が出た」として喜んだと思うのです。
わざわざ「市場を枯らして火をつけるんだ」的なマーケティングもあった
ぐらいです。


ですが、現在の小売の現場というのはそうした条件にはなく、どうしても
「人気化で品薄」ということになると、「販売中止」「販売再開のメドは
立たず」という何とも残念な話になってしまうわけです。


こうなると、マス・マーケティングというものが、益々成り立たないばか
りか、CFで稼ぐ地上波というビジネスモデルも、相当に難しくなってくる
のかもしれません。


そもそも、カップ麺という一種のイメージ商品については、今後も流行の
変動が大きくなることは予想できるわけです。とすると、製造にあたって
低コストを維持しながら固定費を削減するような「画期的なビジネスの転
換」が必要になるかもしれません。安藤百福氏だったら、一体どんなアイ
ディアを繰り出してくるでしょうか?


www.mag2.com


味噌味がどのような味だったのかは、今となっては分かりませんが
個人的にはシーフードヌードルの方が美味しいのではないかと ...。
どうせ特定の人が買い占めして、販売中止を機にネットで売って
るんじゃないの?
そういえば、YouTube も広告導入に腰を据えて参入してきましたね。
有料ならCM抜き、無料なら広告を強制的に見せられます。
気に入ったサイトが削除されたりするので、今は無料版で我慢を
しています。