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競馬

国難とゴルフ



ゴルフ愛好家や安倍晋三首相支持者にはお叱りを受けるかもしれないが、生来の皮肉屋
なのでお許しいただきたい。トランプ米大統領来日時のゴルフの件である。


大統領は十一月五日に初来日し、その日に世界ランキング四位のプロゴルファー松山英樹
選手を交えて首相とゴルフをするという。


トランプ大統領就任後、初の日米首脳会談を行った際、首相はフロリダ州にあるトランプ
氏の別荘に招かれ、ゴルフをともにした。今回は「返礼」の意味合いもあるのだろう。


日米両国首脳がフェアウエーで胸襟を開いて話し合い、プレーを通じて信頼関係をより
強固にする狙いも、理解できなくはない。


しかし、核・ミサイル実験を繰り返す北朝鮮情勢は厳しさを増している。日米両国が
標的とされる状況を、首相は「国難」と呼び、突破するためとして衆院を解散までした。


菅義偉官房長官は、ゴルフについて「極めて厳しい状況の中だが、しっかり危機管理を
徹底する中で懇親を深めることも極めて大事だ」と述べたが、こんなときにゴルフとは、
と受け止める国民も多いのではないか。


昭和天皇は一九三九年九月、欧州で戦端が開かれ、第二次世界大戦が始まって以降、お
好きだったゴルフを断たれたという。国難にゴルフは似つかわしくない。それとも、首相
がゴルフに興じる間は、まだ真の国難ではないということなのだろうか。(豊田洋一)


http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2017102502000174.html



>日米両国首脳がフェアウエーで胸襟を開いて話し合い、プレーを通じて
>信頼関係をより強固にする狙い
そしてそれを内外に、特に北朝鮮に見せつけるのが狙いでしょ。