情けない代表選の前哨戦

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「理」も「策」もない代表選


政治家のちょっとした言動が政治の流れを左右することがある。
例えば小泉純一郎氏が平成13年春、自民党総裁選に立候補した際に「自民党をぶっ壊す」
と叫んだスローガンは有名だ。

 
今回の民主党代表選では、軽井沢にある鳩山由紀夫前首相邸の庭に響いた「気合だ、気合だ、
気合だ」の雄たけびが小沢一郎前幹事長の代表選出馬を決定づけた。

 
政治に「気合」は必要だし、それをおかしいとはいわない。
だが、民主党がめざした方向は小泉発言とはかなり違っていたと思う。

 
小泉氏の出馬当時、自民党バブル崩壊後の失われた10年の中で「自己改革のできない政党」
とされてきた。「党に改革をさせる。それができなければ、私の手でぶっ壊す」と小泉氏は約束し、
それが国民の期待を集めるところになった。

 
小泉改革がすべて成功だったとはいえないが、巨額の不良債権処理、郵政改革、自衛隊の海外派遣
などは国民への約束を果たした。国際社会でも高く評価されている。

 
ところが、民主党代表選の候補者はいずれも「理」が立たない。
菅直人首相は政治生命を賭けた参院選での大敗の責任をとっていないし、小沢氏に至っては政治と
カネの問題で引責辞任後3カ月もたっていない。両氏の政策にしても、わからないことばかりだ。

 
「理」も立たず、「策」もない候補が争っても、政治に対する国民の情熱、信頼、期待を回復する
ことはできまい。ましてや談合で無投票選挙を狙う動きすらあるという。
国民を落胆させる最大の要因は、新しい指導者が登場せず、いつまでたってもマンネリ候補による
表紙の張り替えでしかないことだろう。

 
世論調査の支持率では菅氏が小沢氏に差をつけているが、それはあくまで両者の択一という話だ。
国民が望んでいるのは、本当はどちらでもないと思う。
豪邸に響いた雄たけびは「嫌いだ、嫌いだ、嫌いだ」に聞こえ、むなしく感じられた。


→ http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100831/stt1008310743003-n1.htm

はてさて、菅・小沢会談の結果は如何に!?
個人的には賛意は示しませんが、菅・小沢・鳩山のトロイカ体制
輿石氏を加えた4頭体制で落ち着くと思いますけどね。
代表選=泥沼の遺恨試合になりますから。