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[第83回 オークス優駿牝馬)(G1)]


2歳女王の復権か!?


まぁー、アレです。こんな大混戦のオークスも珍しいですね。
特に有力処は、どこかで対戦して、勝ったり負けたりの、ほぼ互角の戦績
の繰り返し。
重賞2勝馬はサークルオブライフの1頭だけ。しかも2勝とも2歳時のも
のです。そもそも桜花賞が、1着から10着まで0.3秒差以内の2馬身
もないような大激戦でしたもんね。
現在のオークスの傾向は、やはり距離を意識してか前半はスローで流れて
そこで自らのポジションを取り、折り合って、最後の直線勝負の傾向がか
なり強いですね。


春の嵐が吹き荒ぶ、荒れる春のG1シリーズで「データ」なぞ無用かもし
れませんが、少しだけ振り返ってみましょう。
過去10年馬券圏内に入った30頭ですが・・・
桜花賞組16頭 桜花賞での着順は問われませんが、桜花賞での人気は問
われる傾向
フローラステークス組8頭 5着まで、出来れば1・2着ベスト
忘れな草賞組3頭 全馬1着
その他、皐月賞組1頭、スイートピー組1頭、矢車賞組1頭というところ。


本命には、前走の桜花賞は、絶対に内有利の馬場と前半スローで前有利の
展開で、外枠に入り苦戦必至の中で伸びてきたサークルオブライフを推し
ます。全6戦をMデムーロ騎手が手綱を取り、またデムーロ騎手は過去6
年のオークスの中で4回馬券圏内に絡んでいます。そして、国枝栄厩舎は
自ずと知れた牝馬の仕上げには定評のある厩舎ですね。
エピファネイア産駒で、サンデーサイレンス4×3の血統では、エフフォ
ーリア、デアリングタクトなどが活躍しています。
春のG1戦線、1番人気馬の連敗が続いていますが、恐らく1番人気にな
るサークルオブライフが、その悪循環を断ち切ってくれるでしょう。
オークスで過去5年の1番人気は(4001)です。


2019年のラヴズオンリーユーに続き、忘れな草賞を快勝したアート
ハウスが強敵です。もっとも、ラヴズオンリーユーは3連勝でオークス
に臨みましたけどね。
その忘れな草賞は、61.6-58.7の前半スローで後半勝負の展開
でしたが、最後の3ハロンが、11.7-11.6-11.1と加速し
ており、その状況下で楽に乗って上がり34.0で差し切った競馬は強
かったですね。勿論、桜花賞組ほどの相手レベルは違いますが、独壇場
でしたもんね。3戦連続で二千を使っているので、今回も折り合いには
問題なく、先行勢に入り上がりで確かな末脚を繰り出すイメージですね。


ただ、川田騎手のコメントが問題でしょうか。
「色々な理由はある中で、僕のパールコードへの思いというのを優先さ
せていただきました。前回の雰囲気で走れていれば全く問題なく走れる
距離だと思っていますが、少しバランスの難しさが出ている中で、どれ
ほどレースで対応出来るかと思います。」
と、馬を信頼しているんだか、自信があるんだかないんだかの、どっち
つかずのコメントですが、恐らく川田騎手と、川田騎手と縁の深い中内
田調教師の間で桜花賞の前から、この馬のオークス向きを悟っての選択
だと思われます。川田騎手にしては珍しい泣きの入ったコメントですが、
先週のヴィクトリアマイルで、戦前は自信満々だった1番人気・レイパ
パレで惨敗した悔しさを、ここで晴らしたい思いは強いはずですね。


相手は必然的に手広くなってしまいます。
ウォーターナビベラは、前走の馬体重の減からして、桜花賞が目一杯で
上積みが微妙かなの印象。
国枝栄厩舎のもう一頭、エリカヴィータも侮れません。牝馬戦に強い福
永騎手を配してきました。
桜花賞を大外枠で出遅れたナミュールは、前走が目一杯の仕上げで426
キロの馬体重。桜花賞からどれだけの上がり目、上積みがあるかどうか
でしょう。


3連複の軸なら絶対かと思われた桜花賞馬スターズオンアースは、試練
の18番枠。桜花賞は他馬にぶつかり挟まったりの不利を克服しての優
勝は、本当に強く誉められて然るべき内容でしたが、やはり無視は危険
なれど枠順の不利は割引き材料ですね。


穴目なら、末脚確実で今週も吉田隼人騎手&須貝厩舎かベルクレスタ、
小柄ながら根性は一級品のピンハイ、ゲートが五分ならプレサージュ
フト、末の爆発力は府中でこそのスタニングローズ、吉田豊騎手&矢作
厩舎のタッグの前残りでパーソナルハイなどが好勝負必至と見ます。