大気汚染 遂に首都移転!

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大気汚染最悪レベルの北京市、ついに「首都圏機能」移転を決定
緑豊かな通州区に「副都心」建設へ




このコラムで、北京市内の通州区を訪れたことを書いたが、実は通州区はいま北京で最も注目
されている地域だ。というのも、北京市の李士祥・常務副市長が12月10日、記者会見で、2017
年末には、北京市党委員会と市政府、さらに市人民代表大会(市人代=議会に相当)、市政治
協商会議(市政協)という市の4大機構がすべて通州区に移転することを明らかにしたからだ。
 


私が通州区を訪れた際にはすでに、市党委が「首都機能移転のため、通州区に新副都心を建設
する」ことなどを正式に決定しており、建設ラッシュの真っ最中だった。
行ってみて驚いたのは、区内中心部に片側5車線の高速道路が建設されているほか、30階以上
もの高層ビルが所狭しと建っていたことだ。
 



市政府は約4500億元(約9兆円)もの市の公共予算支出のうち、半分の2250億元(約4兆5000億円)
もの巨費を通州区に投じると発表。11月中旬には、市人民代表大会委員(市議会議員)らが視察
に訪れており、今後、巨大プロジェクトが本格始動するなど、これからが建設の本番となる。




ところで、なぜ便利な市中心部から郊外の通州区に新首都圏を建設しなければならないのか。
それは北京の大都市病が起因している。




北京は改革開放路線推進後の1980年代から、地方の農村部出身の民工(出稼ぎ労働者)らの流入
よって過密化が進み、昨年末の人口は約2151万人と膨れ上がっている。




ラッシュ時の地下鉄はパンク状態であり、道路の渋滞もすさまじく、いまや尋常ではない。
ナンバープレートの末尾の数字によって、市内での通行を制限しているほどだ。
それでも、車の排気ガスによって、ちょっと先も見えないほどの大量のPM2.5(微小粒子状物質
が発生していることは、最近も大きなニュースになった。多数の市民は呼吸器系等の疾患を抱え
ているといわれている。




このような重度の大気汚染の緩和に向け、市政府は昨年、400社近くの製造業の企業を市外に移転
させたほか、2020年の時点で人口を2300万人以内に抑え、中心部の人口を15%減らす目標を打ち
出した。




そこで浮上したのが、首都圏移転に伴う副都心構想だ。先のコラムでもふれたように、通州は
「運河の街」であり、緑豊かで手つかずの自然がふんだんに残されていることや、習近平政権が
推進している首都経済圏構想の大きな要となる天津市に隣接していることも、通州が北京市
副都心として白羽の矢が立った大きな理由となっている。




1995年には約60万人だった通州の人口は、昨年は135万6千人と、この20年で2倍以上に増加。
それに伴って、マンション価格も急上昇で、昨年末には1平方メートル=1万元(約20万円)
だったものが、今年9月には6万元(約120万円)と6倍にも急騰した。
ヒルトンホテルなどの5つ星の一流ホテルも建設中のほか、外資系企業も続々と進出している。
知人は「数年前の安い時にマンションを買っておけばよかった」と悔しがることしきりだったが、
それでも「最近、マンションを買った。これからどんどん上がるのは間違いないからね」と
抜け目がない。




開発が進むのは結構だが、中国の悠久な歴史を感じさせる「運河の街」の趣が壊されないよう
祈るしかない。



http://www.recordchina.co.jp/a125039.html



通州区の繁華街



とうとう、北京の大気汚染が我慢の限界に達したようですね。
まぁ自業自得ですね。
でも距離にして、千代田区から江戸川区に移転するようなもので
それだけの距離で、空気がそんなに違うんだ。
でもさぁ、通州といえば、通州事件だよね。
折角だから、ユネスコ記憶遺産に申請してみたら?


通州事件(つうしゅうじけん)とは、1937年(昭和12年)7月29日に中国の通州において
冀東防共自治政府保安隊(中国人部隊)が日本軍の通州守備隊・通州特務機関及び日本人
居留民を襲撃した事件。
通州守備隊は包囲下に置かれ、通州特務機関は壊滅し、
猟奇的な殺害、処刑が行われた。
通州虐殺事件とも。