いつまで続くトヨタ株の売り

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トヨタが冷やす反発機運


「やっぱりトヨタが元気がないと、市場全体にも影響するな」。
証券マンのこんなぼやきが、10日の東京株式市場を総括する。
今週に入り約700円下 げた後だけに、見出し的には「5日ぶり反発」ということにはなるが、
上げ幅はわずか43銭。上昇率では0.003%と、上げたうちに入らない数字で終わっ た。
 


米国株の上昇を受けて朝方はむしろ大幅な自律反発への期待が高く、前日比200円高まで上げる
場面があった。その後、外国為替市場で円高・ドル安に振れるに従い、下げに転じた。
中でも低調さが際立つのが連日で年初来安値を更新したトヨタ株 だ。



朝方からほぼ一本調子で下げ2%安で取引を終えた。「日本株代表」としての上値の重さに加え、
9日には大規模なリコールを発表。業績に影響を及ぼすほ どではないとされるが、個別の悪材料
が投資意欲を冷やしている。過去2日間の平均売買代金は900億円超と3月の平均に比べ2倍に
膨らんでおり、正体はよ く分からないが「海外の大型ファンドが動いたはずだ」
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘投資情報部長)との声が聞こえる。



世界的に見れば自動車業界を取り巻く環境は悪くはない。新興国景気の減速懸念がやや和らいで
いることなどから、前日の欧州市場では独フォルクスワーゲンVW)や仏ルノーが4%高まで
買われた。だが、日本株に関しては海外投資家の関心は自動車代表のトヨタから、リストラでの
反転攻勢が期待できるソニーな ど電機株へと向かっているという最近の流れがある。



ただ、国内勢でも10日は円高進行を横目でにらみながら、富士重工業(0.2%高)や日産自動車
(1% 高)はわずかとはいえ値上がりしている。トヨタに対しては「業績の伸びにも一服感があり、
消費増税の影響を受ける国内での販売割合が多い」(マネックス証 券の金山敏之シニア・マーケット
・アナリスト)との指摘が聞かれた。



9日にはメリルリンチ日本証券が、「2015年3月期連結決算の営業利益は従来予想を下回る見通し」
として、投資判断を「買い」から「中立」に変更し目標株価を引き下げた。
日本を代表とする銘柄のさえない動き――。今の相場を象徴しているのと同時に、一層相場を冷やす
原因にもなった感がある。「リコール問題を差し引いても売られすぎ」(三菱UFJモルガン・スタンレー
証券の藤戸氏)にも関わらず、個人投資家の投資意欲も減退しているのだ。



岡三オンライン証券の伊藤嘉洋チーフストラテジストは、個人投資家の心理を「トヨタの値動きをみて、
外国人投資家がさらに日本株を売ってくるのでは、と警 戒している」と分析する。
この日の東証1部の売買代金は1兆8321億円と活況の目安とされる2兆円を下回った。



みずほ投信投資顧問の岡本佳久執行役員は 「米国の長期金利は低いままで円安には振れにくい。
輸出関連株は買いにくいが、かといって内需関連も消費増税の影響を見極めるまで手掛けにくい」と言う。
今月下旬から本格化する企業の3月期決算発表まで、様子見気分が強まりそうだ。



→ http://www.nikkei.com/markets/features/30.aspx?g=DGXNMSGD1001Q_10042014000000&df=1



またまた米国株式市場は大暴落。
IT関連に医薬品への投げ売りが止まらずに、投資家心理が悪化。
米国第1四半期決算の警戒感も伴い、下げが止まらずほぼ安値引け。
ドル売りも止まらず、為替も今現在、1ドル=101円50銭台。
やれやれ・・・。
それにしてもトヨタ株の下げが止まりません。
業績等を勘案しても、幾ら何でも下げ過ぎでしょう。
日本を代表する企業への、海外投資家の売り攻勢には頭をかしげ
てしまいますが、何でしょうかね。
トヨタ株の下値模索が続く限り、日本の株式市場もいつ外国人
投資家の売りがどれだけ出るのか分かりませんので、手掛け難い
ところですね。