日本も国力に見合った防衛力増強を!

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中国の軍事力 看過できない異様な増強


国防総省が公表した中国の軍事動向に関する年次報告の特徴は、急速な軍拡とその意図に対し、
「東アジアの軍事均衡を変える主な要因」と強い警戒感を示し、同盟国と連携した対応を呼び
かけたことだ。

 
とりわけ東シナ海南シナ海の接近阻止能力や小笠原諸島とグアムを結ぶ「第2列島線」に至る
海軍力拡大は日本の安全に直結する。到底看過できない。
アジア太平洋の安定と秩序を守る観点から、菅直人政権も対中認識を共有し、同盟深化協議など
を通じて実効ある行動に踏み出すべきだ。

 
オバマ政権で初めての昨年(2009年)版報告は、中国の空母建造計画などを踏まえて透明性
の欠如に疑問を示していた。

 
今回はこうした懸念をさらに強め、原潜や空母などへの投資、宇宙・サイバー戦能力、弾道ミサ
イル増産など、すさまじいともいえる軍拡ぶりを列挙している。

 
日米が警戒すべきは、台湾海峡を大幅に越えた海軍活動の拡大にあるのはいうまでもない。
「中台軍事均衡はすでに中国に有利に展開」しつつあり、米空母を狙える対艦ミサイル配備などに
警戒を強めているのは当然だろう。

 
南シナ海」の項目を新設したのも特筆される。南沙、西沙諸島などの資源や領有権をめぐる近隣
諸国との対立を分析し、空・海軍の遠距離作戦能力確保を通じて「中国は外交的優位の確保や
紛争解決の選択肢を増やせる」と警告している点は重要である。

 
南シナ海に臨む海南島の戦略基地化は、日韓などへの原油の8割が通過する「死活的に重要な国際
シーレーン」に対する介入能力を意味することになる。
同海域を含む航行の自由は、日米や他の地域諸国にとって絶対に譲れない。
この原則を改めて強調したい。

 
報告は従来「中国の軍事力」と題されていたが、今回から「中国を含む軍事・安全保障動向」と
改題された。
対中戦略に本腰を入れて取り組む姿勢ならば評価できるが、中国に配慮したのなら問題を残す。
報告の公表が半年近く遅れた理由も説明してほしい。

 
だが最大の問題は、けたはずれの軍拡の意図や目的を中国自身が説明しようとしないことにある。
透明性を欠いた軍拡は地域の懸念を高め、誤解や誤算を招きかねない。
中国はそうした責任について強く自覚すべきだ。


→ http://sankei.jp.msn.com/world/china/100818/chn1008180304001-n1.htm


中国の空母建造「南シナ海の均衡崩す恐れ」 
国防総省

→ http://www.asahi.com/international/update/0817/TKY201008170134.html

シナの海洋覇権主義を黙って見過ごすことは、日本の未来に禍根を残す結果になるでしょう。
政治的なプレゼンスと海洋資源が目当ての海軍力の増強は日本にとっては死活問題になり
かねません。
日米安保の深化は当然のこととして、日本も国力に見合った防衛力の増強が望まれます。
自らの身は自らで守る決意と実行力は当然のことですよね。