人民の抗議、新たな展開?

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『警察官らが市政府を攻撃、中国・群衆抗議事件
に新たな展開』


中国各地で最近頻発している集団抗議事件が、それを取り締まる
公安警察でも広がっている。
12月2日、湖南省莱陽市で、公安警察官百人以上が市政府の所在地を囲み、
収入の増加を要求する抗議事件が発生した。
同事件は、60年代から70年代期間の文化大革命以来、初めて警察官が当局を抗議する
事件であったようだ。


香港にある中国人権民主運動情報センターの情報によると、抗議に参加した公安警察官は、
正式な公安警察官のほか、市パトロール課の保安警察官もいた。
中には公安局の警察車両に乗ってデモを行った者もいるという。

 
抗議者らが市政府ビルの出入口を塞ぎ、政府に賃上げを要求した。
怒り噴出の警察官らが、市政府ビル一階の施設と設備などを壊した。
3時間も続いた抗議に、警察側からの介入はなかったという。

 
現地政府のある幹部が、AP通信の取材に対して警察の抗議事件があったと認めたが、
衝突の発生は否定した。

 
香港紙の報道によると、抗議の理由は、給料が余りにも低いからであるという。
普通の保安の給料は、一ヶ月650人民元(約日本円一万円)しかないという。

 
中国語の「中国事情」ウェブサイト(米国)の伍凡・編集長は、抗議の理由は、収入のみではないと分析した。
「政府に死ぬほど利用されたが、自分たちの利益は政府に守られるどころか、損害されるばかりである。
そういう心理から警察官らは抗議を起したのでしょう」。

 
伍凡・編集長は、警察も民衆の一部であり、警察内部から、消極的ながらも政府に対抗する現象もすでに
起きていると指摘した。
「最近、湖南省吉首市で起きた1万人抗議事件で、現地政府が派遣した警察部隊は、全て余所から
調達してきた警察だった。現地警察も政府の資金集め事件の被害者であり、民衆の抗議に同情し、
ストライキを行っていたからだ」という。

 
国際社会に実力を見せるための北京五輪が終わって以来、中国各地の集団抗議事件は大幅に増加した。
地方から北京に上申する陳情者の数も急激に増えている。


→ http://jp.epochtimes.com/jp/2008/12/html/d70828.html