関東の星

競馬



昨日配信された清水成駿氏のメルマガが良かったので
そのママ転載しちゃいます w
三浦皇成騎手よ、
競馬人として、近藤利一を超えて下さい!


SUPER SELECTION メールマガジン
清水成駿の競馬春秋(08/08/28)」


【関東の星、三浦皇成

 札幌記念は、お陰さまで「一本勝負!」がものの見事に決まった。

 勝因は色々ある。ロー・レベルの3歳勢(マイネルチャールズほか)を見切ったこ
と。コンゴウリキシオーがハイPで引っ張り、マツリダゴッホが3〜4コーナーで捲
りに出る展開は、そう難しい読みではなかった。ファンもジョッキーも無理なく読め
る展開。ただ、それをしっかりインプットし、騎乗馬の力量・脚質を頭に入れながら
冷静に捌けるジョッキーとなるとそうはいない。これまでマツリダGに騎乗して6戦
3勝。やはり、正解はタスカータソルテ横山典弘であった。これがうまく一本で的
中できた最大の因。もっとも牧場直送の函館記念を叩いて、馬自体が一変していたこ
とが大きい。自画自賛で申し訳ない、とりあえず会心札幌記念であった。

 その晩は、河野調教師、三浦皇成騎手をゲストに札幌・丸山の某鮨屋で懇親会。熱
血調教師の河野師が手塩にかけ、目の中に入れても痛くない実の親子以上の堅い絆が
傍目にも伝わってくる。馬を育てるのも、人を育てるのも調教師の大事な仕事。叱る
ところは叱り、ほめるところはほめる。なのに今、競馬の社会でさえ師匠、弟子の関
係が崩れ去ろうとしている。だからこそ余計、ご両人を見ているとほのぼのとした温
かさを感じられずにはいられない。

 もっとも三浦皇成が師匠から大目玉を食らうことはあるまい。顔をみれば18歳だ
が、受け答えは18歳ではない。師匠以上にしっかりしている。

 横から元祖・穴男の安田富男が「度胸がいいんだよね、この子は」と口を挟む。口
の悪い誰かが、「トミーはジョッキーしか選択肢のなかったジョッキー。皇成は数あ
る選択肢からジョッキーを選らんだ子。心構えがまったく違うよ」とチャチャを入れ
る。実際、皇成はそのためにトランポリンでバランス感覚を磨き、剣道で精神修養に
励んだという。元祖・天才ジョッキーの田原成貴が「恐さを知らない子だねぇ」と感
想を漏らしたことがある。

 ジョッキーの目から見ると、わずか6ヶ月にして騎乗術云々の話は出てこない。度
胸とか思いっ切りとか、つまりは決断力の話ばかり。やはり、そういうジョッキーを
天才というのだろう。

 因みに皇成の妹さんが女子ゴルファーを目指しているという。彼女もまたゴルフの
天才少女であると河野師が絶賛。そういえば1ヶ月ほど前、富士桜GCでお見かけし
たのが石川遼のご一家。親御さんを先頭に兄弟3人。「小学校6年生の真ん中の妹さ
んはパー・プレイで回るそうですよ」とキャディが耳うち。こっちが50を切るのに四
苦八苦しているのに…。女子のゴルフ界はますます盛り上がりそう。

 もちろん、競馬も若手で盛り上がって欲しい。今は新旧の交代期。三浦皇成も久々
に現れた関東の星であることは間違いない。武豊のもつ新人記録(69勝)は一通過点で
抜くであろう。今年は激戦区の函館・札幌を戦い、秋は福島へ回るという。現在51
勝。限りなく100勝に迫るのではないか。いや、100勝を超えて欲しい。久々に出た関
東の、それも東京出身の至宝である。いい夢を見させてもらえばそれでいい。

 さて、今週は持ち駒が集まったところでダイヤモンドセレクションの公開。日曜一
本!と思っていたが久々に「Mr.ダイヤモンド」が名乗りをあげた。今は上げ潮、
土日通しのダブル・ダイヤモンドで決着をつけたい。(清水 成駿)


☆★☆清水成駿 公式サイト「SUPER SELECTION」☆★☆
http://www.s-shimizu.jp/
(PC・携帯共通)