三浦皇成よ、恩師の元に戻れ

競馬

SUPER SELECTION メールマガジン
清水成駿の競馬春秋(10/02/25)」


【競馬の健全な発展と的中のために(抄)】


美浦の河野調教師から電話が入った。特段の用事はない。
同病相哀れむではないが、彼の場合、薬の副作用が強く、
鬱の状態に入るとかなり深刻な状況まで落ち込むのだと嘆いていた。
多少でも鬱の緩和剤になればと明るく激励しているつもりだが、
所詮、心の痛みや苦しみは当人以外にわかるものではない。

 
そこにきて普段は多くを語らない師であるが、元弟子であった
三浦の離反も鬱に追討ちをかけた格好。
体育会系で一途な河野師だけに、ここ2年、それこそ寝食を忘れて
三浦に打ちこみ、三浦にかけた日々は、傍からみていても
涙ぐましいものがあった。
三浦を乗せた若い調教師に、「ありがとうございました」と深々と
頭を下げる河野師の姿が今でも目に浮かぶ。
マスコミに対しても同様、どうか皇成を応援してくださいと
頭を下げて回っていたもの。


 
こんな親子鷹、二人三脚で頑張ってきた師弟の歯車がたった2年、
いったいどこで狂ってしまったのだろうか。
女性タレントの交際問題に9頭落馬の大惨事。
若い三浦がそう思っているとしたらゆゆしきことだが、落馬の発端
となった外斜行はごくわずか。不運に不運が重なった。
が、一方で三浦に焦りもあったことは否定できない。
ただ、いずれにしてもそれらは表面に吹き出ただけの事象にすぎない。
やはり問題は二人の内面にある。
生き方の違いといってしまえばそれまでだが、
舞い上がり過ぎた三浦と手綱を抑えきれなかった河野師。


 
先週のフェブラリーSで復帰を果した内田博をはじめ落馬した一人一人に
頭を下げてまわった河野師。
それを今はフリーの三浦がどう感じたのか、核心はそこだろう。
河野師が反省を求めて、「お前、フリーになるか」と言ったのも
むろん本心ではない。
「はい、わかりました」の答えは予想外であり、聞きたくなかったはず。
三浦にも若い人なりの言い分があろうが二人の闇は深い。


 
遅かれ早かれ、こういう日がくるのではないかと危惧していた。
狭い世界で恩知らずは今に始まったことではない。
一刻も早くモヤモヤに踏ん切りをつけ、くれぐれもご自愛なさるよう。


 
で、話題を変え、河野師に
「フレグモーネ(雑菌で化膿)で取消の馬がたった1週で使えるものだろうか」
と尋ねてみた。答えは「無理ですね」の一言。
程度にもよるが取り消さなければならいほど重大なものであれば1週間で完治
することは不可能ということだろう。


 
なのに、ダイヤモンドSをフレグモーネで取消のジャガーメイルは、
翌週の追い切りを普通に済ませ、京都まで輸送して、翌週の京都記念で2着している。
その2着もハイベルの有馬記念1・2着の間に割り込む好走。
ドリームジャニーとブエナビスタ馬連170円を考えれば大金星といっていい。
ただ。人気を分けたブエナVとドリームJはとみると同じサンデーRの所有馬。
そして2着のジャガーMはノーザンFの代表でサンデーRを統べる吉田勝己氏夫人の
所有馬である。きわめて不透明と言わざるをえない。
社台グループの一極支配でこういう競馬が頻発すれば間違いなく売り上げは伸びない。
身内の競馬に誰が大枚を投じようか。
悪意があろうとなかろうと、こういう誤解されかねない状況がきわめて危うい。
もはや出走の仕組みやカップリング制の導入など喫緊にして不可欠の段階にきている。
馬連170円に大枚を張った善良なファンに心からお悔やみ申し上げたい。
(清水 成駿)

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三浦皇成に対するマスコミの持ち上げ方に、本人が勘違いした面はあろう。
ほしのあき」との関係で、男として一皮向けた面はあるだろう。
三浦皇成を金釣るにしようとする輩の甘言に引っ掛かったのか?
皇成よ、君の昨年来の活躍は、君自信の努力と才能があったことは認める。
しかし、その努力と才能を開花・披露させ、衆人に認めさせる機会を作るに
奮闘努力に尽力したのは、恩師・河野調教師だぞ。
もう一度、一からやり直せ。 河野師の元でまだ当分の間、修行に専念せよ。
それが、5年後、10年後の君にどれだけ役に立つことか。