軍産複合体(Military-Industrial Complex)という言葉は
アイゼンハワー大統領の離任演説が最初だと言われています。
アイゼンハワー氏は第二次世界大戦時には、西部方面総司令官を
務めた筋金入りの軍人です(東部方面総司令官はマッカーサー
将軍ですね)。
彼は、この軍産複合体の意義は認めても、その影響力に対して
警鐘を鳴らしたことでも、後世に知られています。
また現在では「軍産学複合体」という言葉でも使われるように、
アメリカの金融資本、産業資本、軍需産業、政府、官界、議会、
産業別利益団体、ほとんどの有名大学を巻き込んだ学界、労働界、
ほとんどの有名マスコミを含んだジャーナリズム界、広告・広報
業界、退役軍人の団体、各州地方の利益団体、宗教界などなどを
巻き込んだ広範な概念である。その萌芽はマンハッタン計画を
中心とした「核兵器開発」体制とその後の展開に典型的に見られる。