命はわずか三十日。ここはオオスズメバチの帝国だ。
晩夏、隆盛を極めた帝国に生まれた戦士、マリア。
幼い妹たちと「偉大なる母」のため、恋もせず、
子も産まず、命を燃やして戦い続ける。ある日
出逢ったオスバチから告げられた自らの宿命。
永遠に続くと思われた帝国に影が射し始める・・・。
- 作者: 百田尚樹
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/07/15
- メディア: 文庫
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個人的評価:★★★★☆
限りなく5つ星に近い4つ星
面白かったです。
著者の平易で癖のない文章も手伝って、一気に読み終えてしまいました。
オオスズメバチのワーカーにして、帝国きっての戦士・マリア。
マリアの目を通した、オオスズメバチ帝国の盛衰を描いたストーリー。
生まれ来る妹達のエサを獲得するために、他のハチの巣を襲い戦争になり
また、平原に棲む昆虫類を襲い、毎日戦闘に明け暮れる戦士マリア。
何の疑いもなく、その生涯を母であり女王が君臨する帝国のために尽くすマリア。
しかし、戦士だけで終わる生涯に女としての疑問を持ちながらも
最後まで最強の戦士として帝国に尽くしたマリア。
しかし、その帝国も女王が娘らに虐殺され、黄昏を迎える中、
マリアは改めて戦士としての自覚に目覚め、高い空を目指し飛んでいくが・・・