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大きな政府」押し戻した津波


米国の中間選挙は、オバマ大統領の2年近くの大胆な「大きな政府」策への国民多数派の
反発の表明となった。
同大統領が力強く掲げた「希望と変革」が指し示したリベラリズムが早くも後方に押し
やられ、保守主義が勢いを復活させたともいえるようだ。

 
中間選挙は必ずしも大統領への信任投票ではなく、新任の大統領の与党は後退するのが
定型だとよくいわれる。
だが今回は、オバマ大統領の政策への正面からの反対が最初から最後まで選挙戦の最大
動因となった。
当初は75%もあった大統領支持率が40%ほどに落ち、不支持が52%までに上がる
という状況に加え、投票日の出口調査でも「オバマ氏への反対を投票の判断基準にした
と答えた人が多くの州で最大グループとなった」(ABCテレビの報道)という。

 
開票が始まって上院選では最初の当選確実がケンタッキー州ランド・ポール氏(47)、
続いてフロリダ州のマーコ・ルビオ氏(39)と報じられたのも象徴的だった。
2人とも共和党の新人、しかも反オバマの急先鋒(せんぽう)のティーパーティー(茶会)
に強く支援された候補だった。
茶会は草の根保守としてオバマ政権と民主党議会首脳の「巨大な政府支出」に最も激しく
反対してきた。

 
新議会の下院議長となる共和党院内総務のジョン・ベイナー議員も勝利宣言で、
「この選挙結果はオバマ大統領の『大きな政府』と『巨額の政府支出』への有権者による拒否だ」
と強調した。
そして「個人の自由」「個人の責任」こそ米国の社会の基盤であり、経済回復のカギだとも
力説した。同議員は米国では伝統的に政府からの支援よりも個人の努力や競争が繁栄を生む
のだとして、自分自身が貧しい家庭に育ち、職探しに苦労したことにちらっと触れた際、
感極まって声をつまらせ、「政府対個人」の対比への保守派の思いの激しさをみせつけた。

 
今回の中間選挙共和党の下院での歴史的な大逆転、上院での確実な前進、そして州知事選での
躍進を合わせると、「単なる波ではなく津波」という米国メディアの表現も誇張とは響かない。

 
この激変は、つい2年前にオバマ氏を先頭とする民主党が政府でも議会でも国民の圧倒的信任を
取りつけたかのごとく主導権を握った事実を思うと、革命的にさえみえてくる。
「これで民主党は行政、立法の両方の権力を今後40年は保持できる」(民主党政治活動家
ジェームズ・カービル氏)という予測さえあった。
だが、今や中間選挙結果は「これまでで最短期間での最大のイデオロギーのシフト」
共和党系政治評論家ビン・ウェバー氏)とされるのである。

 
オバマ大統領は白馬にまたがりさっそうと入城しながらも、まもなく落馬した王子にも例えられる。
その過程では国民皆保険を目指した医療保険改革、景気回復対策、気候変動対応策、破綻
大企業国有救済策など、いずれも巨額な政府資金の投入による大胆かつ大規模なリベラル施策が
相次いで取られた。
だが、国民の多数派は明らかに過激すぎるとして身を引き、背を向けた。
その動きには大統領個人の指導者としての資質への失望もにじんでいた。

 
オバマ氏がかつて説いた「民主党共和党の区別もなく、リベラルと保守の対立もない、
ただひとつのアメリカ合衆国」という標語も、今回の中間選挙の激流はすっかりどこかへ
押し流してしまったようである。


→ http://sankei.jp.msn.com/world/america/101104/amr1011040335002-n1.htm


まぁリベラルなんて一過性の反動的な熱病みたいなもので、熱が下がれば
現実を見据えれば、当然、リベラルなど用無しですね。
オバマ氏はブッシュ前大統領の後半の不甲斐なさの反動で大統領選挙に
勝ったものの、「Change!」の連呼に終始して肝心な政策論争
には余りならなかったような気がします。
あ、社会保障国民皆保険関係ではあったかな・・・。
有権者は「希望と変革」よりも「現状打開」に走りました。
そうそう、シナとの「G2」どころではありませんね。
米議会も最近のシナの覇権行為に気を揉んでいるとの報道もありますし、
シナの方も人気ガタ落ちの大統領との関係も、つかず離れずの疎遠に
なってしまうのでしょう。
やっぱり日本にとっては、米政府は共和党の方が何かといいですね。