[獄門島] 横溝正史著
獄門島――江戸三百年を通じて流刑の地とされてきたこの島へ金田一耕助が渡ったのは、復員船の中で死んだ戦友、鬼頭千万太に遺言を託されたためであった。『三人の妹たちが殺される…。おれの代わりに獄門島へ行ってくれ…。』瀬戸内海に浮かぶ小島で網元として君臨する鬼頭家を訪れた金田一は、美しいが、どこか尋常でない三姉妹に会った。だが、その後、遺言通り悪夢のような連続殺人事件が!トリックを象徴する芭蕉の俳句。後世の推理作家に多大な影響を与え、今なお燦然と輝く、ミステリーの金字塔!!

終戦から1年経った1946年(昭和21年)9月下旬。金田一耕助は、戦友・鬼頭千万太(きとうちまた)の訃報を知らせるため、千万太の故郷である瀬戸内海に浮かぶ孤島、獄門島へ向かう船に乗っていた。金田一は、千万太が今際の際に残した「おれが帰ってやらないと、3人の妹たちが殺される…。」という言葉を思い出していた。
前回、横溝正史作品で初めて読んだ「八つ墓村」に続く2作目です。「八つ墓村」では、名探偵・金田一耕助の活躍を与えられる場が、ほとんどありませんでしたが、本作は金田一耕助シリーズ3作目に当たるからでしょうか、当時の担当編集者の意見か本人が覚醒したのかは定かではありませんが、本作品においては立派な主人公として描かれています。様相にキャラクターからして、例えるならシャーロック・ホームズではなくコロンボ刑事でしょうかね。興奮すると、スズメの巣のようなボサボサ頭を掻きむしったり、どもったりする癖があります。余談ですが、「八つ墓村」「獄門島」「犬神家の一族」「悪魔の手毬唄」など映像化された作品が、リメイクを含めれば沢山ありまして、金田一耕助役も色々な俳優が演じていますが、個人的な一番は古谷一行演じる耕助でしょうか。石坂浩二さんは恰好良過ぎまして、渥美清さんはどうしても寅さんのイメージが離れませんからねぇ、これは趣味が分かれますけど。
横溝作品は、現代のミステリー作家には、決して書けない舞台設定の妙がありますね。本作でも、ラジオ放送「復員だより」、縛られる村の因習、深く根が張り巡らされた血族の恩讐などなど、横溝正史さんが得意とする世界ですね。
この作品の肝ですが、実は俳句にありまして、それを真似たというか今風に言えばインスパイアされた猟奇的な3姉妹連続殺人事件が起こります。
・鶯の身をさかさまに初音かな(宝井其角(蕉門第一の高弟))
・むざんやな冑の下のきりぎりす(松尾芭蕉)
・一つ家に遊女も寝たり萩と月(松尾芭蕉)
事件の謎を解くのに極めて重要な鍵として、俳句用語である「季違い」と「気違い」という金田一による聞き間違いがありますが、これも後に謎解きされていきます。横溝正史作品は、本自体はそれほど怖くはないのですが、映像版は怖いですねー。YouTubeには沢山上げられています。
あと、ミステリー作品の感想として「途中で犯人が分かった!」という書き込みがよくありますが、ミステリーは最後まで騙されてこそ、意表を突いた結末こそが醍醐味と思うんですけどね、蓼食う虫もそれぞれ。
こんなイメージでしょうか。
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[キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス(G1)]
欧州、夏のクラシックディスタンス路線の頂上決戦であるキングジョージ。過去、日本調教馬が果敢に挑戦してきましたが、まだ勝ったことはありません。
そりゃ、この出走条件は厳しいですね。4歳以上牡馬61キロ、3歳牡馬56キロ、牝馬1キロ減です。3歳と古馬で5キロ差って、どんだけ3歳馬に有利に設定されているのよ。それに、日本馬にとっての一番の試練はコース形態ですね。スタート地点から下りが続いて、長い直線の果てのゴールに向けて上りが続きまして、その高低差は22m以上というタフなコースです。日本では中山のゴール前2.5mの坂を「急坂」と呼ぶ国からの馬は、そりゃ厳しいでしょう。日本馬にとっては競馬場というよりクロスカントリーみたいなもので、おまけに当然洋芝ですしね。
人気は、昨年ジャパンカップを勝ち昨年の当レースの覇者カランダガンですね。現時点のオッズは単勝1.4倍。昨年のジャパンカップで計測された時の馬体重は456キロ。牡馬としては意外と小さな馬ですね。因みに一昨年にジャパンカップに出走した一昨年のキングジョージの覇者・ゴリアットは496キロでした。当レースは牝馬が強いという話ですが、それは稀代の名牝エネイブルの印象でしょう。全くの余談になりますが、凱旋門賞を連覇して4回も挑戦したエネイブルですが、繁殖に上がってから3頭を出産しましたが、全馬が未出走馬です。「名牝の仔は走らない」という競馬金言は健在ですね。日本だってウオッカやダイワスカーレットなど牡馬相手のG1を勝った名牝も、その仔は活躍したとは言えませんね。
前振りが長くなりましたが、本命は5キロ差があればアイリッシュダービー馬、エイダン・オブライエン厩舎にしてライアン・ムーア騎手の◎ベンヴェヌートチェッリーニで何とかならないでしょうか。毎年小頭数の愛ダービーのレベルは正直分かりませんが、5キロ差なら逆転があってもおかしくないと思います。
相手は、カランダガン、ゴリアット、牝馬でも楽な斤量ではありませんがカルパナとミニーホーク、マスカレードボールは3着以内なら褒められていいのではないでしょうか。

[東海ステークス(G3)]
日曜日、新潟の馬場が微妙なので堅そうですが、このレースを選びます。まぁ、夏の開幕週で、水捌けが日本一良い競馬場なのですが、ハンデ戦だけに馬場は気になりますね。
前走が圧巻で、ひと皮剥けたような4歳◎ドンインザムードの上昇度を推します。調教も動きました。まぁダート短距離馬は調教は動きますけどね。昨夏はレパードステークスを勝ってジャパンダートクラシックに挑みましたが、血統・距離の壁というか適性の差がモロに出てしまい惨敗でした。そして、距離短縮をしてから前走で、漸く短距離のペースに慣れた感じがしますね。左回りは8戦4勝で全て馬券圏内です。芝発走も問題なく、まず負けないでしょう。
相手ですが
まだドンインザムードが短距離に慣れていない時とはいえ、この条件でそのドンインザムードに勝ったダノンフィーゴ
オープンに上がっても安定感はありますが鞍上がどうかベネジュロネット
離されはしましたが、昨年の2着馬インユアパレス
順当なら、相手はこの3頭なのですが、ドンインザムードが前走のような競馬をして、上記3頭がこれを負かしに行った時に、潰れてしまう可能性はありますので、中京・千四が合うメイショウハチロー、バトルクライ、ドラゴンテイラーとマテンロウコマンドを加えておきます。
