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『初湯千両(天切り松 闇がたり3)』
浅田次郎著


 「武勇伝なんぞするやつァ、戦をしたうちにへえるものか」二百三高地の激戦を生きのびた男はそうつぶやいた……。シベリア出兵で戦死した兵士の遺族を助ける説教寅の男気を描く表題作「初湯千両」など、華やかな大正ロマンの陰で、時代の大きなうねりに翻弄される庶民に対する、粋でいなせな怪盗たちの物語六編。誇りと信義に命を賭けた目細の安吉一家の大活躍。堂々の傑作シリーズ第三弾。



AIで「ピカレスク」を検索しますと ...。
 「ピカレスク(Picaresque)」とは、社会の底辺で生きる「悪漢(ピカロ)」を主人公にした物語、またはその手法のことです。
 スペインで発祥したため「悪漢小説」や「ピカレスク・ロマン」とも呼ばれ、悪者の視点から社会の矛盾を痛烈に風刺しつつ、機転を利かせて生き延びていく姿が描かれます。
 だそうです。 本当にAIは賢いですねぇ。
 明治維新から昭和の軍国主義までの間、世にいう大正浪漫を駆け抜けた悪漢たちによる圧巻の物語です。
 主人公は、実在した東京一のスリの親分「仕立屋銀次」こと富田銀蔵の子分、通称「目細の安吉」こと杉本安吉一家の物語。
 一家の職業は、泥棒、強盗、スリ、詐欺師です。しかし、的として狙うのは米を買う庶民の財布ではなくて、取られても文句の言えない財貨です。


 目細の安吉(めぼそのやすきち)一家 登場人物
・松蔵(まつぞう)本作の語り手。通り名は「天切り松」。15歳で安吉に拾われ、スリや盗みの腕を磨き、天下の大泥棒へと成長していきます。
・安吉(やすきち)目細の安吉と呼ばれる一家の親分。凄腕の掏摸(スリ)であり、弱きを助け強きをくじく、侠気にあふれた人物です。
・栄治(えいじ)通り名は「天切りの栄治(または黄不動の栄治)」。松蔵の兄弟子であり、鮮やかな手口と男気で松蔵の手本となる存在です。
・常次郎(つねじろう)通り名は「書生常(しょせいつね)」や「百面相の常次郎」。変装の達人で、インテリジェンスと巧みな話術で一家を支えます。
・寅弥(とらや)通り名は「説教の寅弥」。説教強盗として知られ、盗みに入る前に相手の悪行を説き伏せるという独自の美学を持ちます。
・おこん一家の紅一点。美しい女掏摸であり、松蔵にとっては姉のような、そして淡い恋心を抱く存在です。


 「天切り松 闇がたり」シリーズは全5冊、解説本を加えると6冊になります。私の個人的な感想なのですが、世界中のピカレスク(悪漢小説)は知りませんが、少なくても日本語で書かれたピカレスクとしては、間違いなくナンバーワン・シリーズと考えています。著者である浅田次郎さん自身が、自分の目で見聞きしたようなストーリーテリング、読んでいる方も大正時代を生きているような錯覚さえ覚えます。特にこの3巻目となる「初湯千両」の全6話はその中でも特に好きですね。最近、何かと落ち込むことが多い中でリフレッシュするならと、再度というか何回目かと思うくらい読みました。
 中でも、森鴎外と永井荷風が出てくる「大楠公の太刀」が特に大好きな話です。男としての侠気(おとこぎ)を読みたい、知りたい人にはおススメのシリーズですね。



[麦秋ステークス(3勝クラス)]


 あぁ、春のクラシック、G1戦線も残すところあと2つ。安田記念と宝塚記念だけになりました。時が経つのは早いですね。ダービーが終わり、新馬線が始まり、3歳馬が古馬戦線で戦うことになります。来週には函館開催ですよ。
 本命は悩みますね。腕だったらダミアン・レーンでしょうが、新馬線では大井の笹川翼を背にレコード勝ち、長期休養を挟んでダートに矛先を変えるや否や、2走前は好時計で圧勝、前走は特別戦での快勝劇を演じたマイケル・ディー騎手の◎メリディアンスター。最大のライバルから1キロ貰った感じもしますね。
 相手は勿論、最大のライバルとなるスナッピードレッサ。 やっぱりルメールは外せないセミマル。この3頭で決まったら目も当てられませんけどね。
 内枠の方から
 横山典弘騎手とは(3・3・0・1)と好相性のゴールドハンマー
 府中ダート千四こそが稼ぎ時の舞台となるモーニングマジックとエイプリルインパリ。
 自分で競馬は作れないも展開次第では追える吉田豊騎手のクインズデネブ
 先週は中央場所での固め打ちを決めた絶好調・菊沢一樹騎手のシャパリュ
 前走は昇級初戦にしては相手が悪かった、クラス2戦目でシュヴァルボヌール
 へと手広く流したいですね。