本日の一冊

競馬

 


『黄色い家』川上未映子

(著者サイン本)


人はなぜ、金に狂い、罪を犯すのか――。
ニュース記事で知人女性による監禁・傷害事件を知った花。
彼女たちと疑似家族のように暮らした20年前の記憶が甦る。
本屋大賞ノミネート。読売文学賞受賞作。(上巻)
17歳の夏、「黄色い家」に集った女たちの共同生活は、
ある死をきっかけに瓦解し……。
世界各国で翻訳刊行中!
孤独な少女の闘いを渾身の力で描ききった最高傑作。(下巻)


紀伊国屋書店本店で大々的に宣伝というか平積みして推していた作品でした。
著者の川上未映子さんの作品を読むのは、これが初めてとなります。
読んだ感想ですが、最初から最後まで救いのない物語ですね。
貧すれば鈍する
恒産なきものは恒心なし

を地で行くようなストーリー。年末年始に読むような本じゃないかな。
全然違うのですが、ドストエフスキー罪と罰」を何となく思い出しました。
しかし、ラスコーリニコフにはソーニャがいて最後には魂が救われるのですが、
この小説の主人公・伊藤花は最初から最後まで救われません。
底辺の棲家には、所詮は必然的に底辺の人間しか集まりません。
類は友を呼ぶ です。
底辺で生を受ければ、最後まで底辺で生き続けなければならないのでしょうか。
如何なる労苦も、出自で定められた運命は変えられないのでしょうか。
そんな事を読了後に感じさせる作品ですね。
物語の暗さだけを取れば、安部公房フランツ・カフカの方がよっぽど
暗くて救いようのない作品群なのですが、これはこれでそういうモノだと
いう前提で読むので良いのです、はい。
★★☆☆☆





流星の絆東野圭吾


「兄貴、妹(あいつ)は本気だよ。俺たちの仇の息子に惚れてるよ」
東野作品史上、売り上げNo.1
「大人になったら、三人で、犯人探して復讐しような」
幼い頃、両親を殺された洋食店「アリアケ」の三兄妹。14年後、大人になった彼らは結婚詐欺をして暮らしていた。最大のターゲットとして選んだのは、レストラン「とがみ亭」の御曹司。ところが、その名物料理は、懐かしい「アリアケ」と同じ味だった。
「これはお父さんのハヤシライスだ――」
何者かに両親を惨殺された三兄妹は、流れ星に仇討ちを誓う。14年後、互いのことだけを信じ、世間を敵視しながら生きる彼らの前に、犯人を突き止める最初で最後の機会が訪れる。三人で完璧に仕掛けたはずの復讐計画。その最大の誤算は、妹の恋心だった。涙があふれる衝撃の真相。著者会心の新たな代表作。


程よくストーリーを忘れたので2回目の読書となります。
こんなストーリーだったけか!? 本当に忘れていましたね。
終盤の最後の最後の手前まで、著者のストーリーテリングにやや興奮気味に読んだのですが、最後の最後でこんなハッピーエンドに終わるとは思いもよりませんでした。
涙があふれる衝撃の真相!? まぁ、東野圭吾作品にしては珍しい結末ですね。
この著者で上記の帯書きだけに、期待度が高まってはいたのですが ...。
★★★☆☆