日曜競馬 回顧

競馬


[札幌記念(G2)]



雨降る稍重馬場とはいえ、格の高いとされるG2にしては、余りにスローな
流れでした。マイネルフロスト他の先行馬が皆、控えてしまいました。
で、モーリスですが、久しぶりの中距離戦に明らかに戸惑いましたね。
「あれ?この流れおかしくない?」と言ってるようでした。
1コーナーを回るまで、掛かってましたね。8枠なので前に壁を
作れないうちにレースは進んでしまいました。
最後は中団やや後ろから追い込んできたのですが、如何せん、ネオリアリズム
は余力十分で楽をして逃げられたため、交わすことは出来ませんでした。



この1戦でモーリスの距離適性云々を判断するのは、難しいですね。
ただマイルの流れが身についているため、やはり中距離は難しいかも
しれませんね。ダイワスカーレットのような強力な先行馬がレースを
先導すれば話は違うかもしれませんが...。
勝ったネオリアリズムの話はほとんど出ません。
ラッキー過ぎましたからね。
これまでの戦績を考えても、毎日王冠京都大賞典天皇賞(秋)
勝負になるとは思えません。 注目はただ1点、やはりモーリスの距離適性でしょう。



昔、名マイラータイキシャトル有馬記念に出して欲しい旨、JRAが
藤沢和雄調教師に申し入れました。藤沢師は一言の下に撥ね付けました。
『この馬(タイキシャトル)は 1200m 〜 1600m で活躍した馬です。
その競馬が身に浸みてます。馬はこれから何メートル走るかは知りません。
それを今になって中山の 2500m を走れというのは、馬に対する裏切り行為です。』
確かそんな趣旨でJRAを追い返しました。
藤沢調教師の “馬、第一主義” ですね。
何となくモーリスとダブル感じがしますね。



中距離に馬の感覚を慣らせて、駄目ならまたマイルを走らそうとするのでしょうか。
馬は人間の所有物でしょうが、人間の都合で振り回すのは如何なものでしょう。
5歳の夏に方向転換は無謀でしょう。
昨日例に出したヤマニンゼファーや、グラスワンダー(1600m〜2500m G1勝利)、
ヒシアマゾン(1200m 〜 2400m G1・重賞勝利)などは例外でしょう。



そういえば、三冠馬ナリタブライアンをスプリントG1に出走させた、馬鹿な調教師
もいましたね。周囲からは批難轟々でしたけどね。フラワーパークが勝った高松宮記念です。
余談ですが、ナリタブライアンは凡そクラシックホースの歩む道どころか、とんでもない
使い方をされつつ、三冠馬になりましたが、やはり無理が祟り4歳春に故障して
しまいました。あの調教師でなければ、ナリタブライアンはG1を何勝したか
分かりませんね。
モーリスを管理する堀調教師は、その馬鹿な調教師と違って聡明な調教師です。


レベルの高い香港国際G1マイル戦を楽勝するような名馬ですよ。
もう種牡馬入りは確実な馬ですので、馬の戦績に傷をつけるのはどうかと思います。