日銀砲の副作用

競馬


日経平均1万5000円は「下落の途中」
バーゲンセールの季節には早い




株式相場が弱くなっても、決してそれを認めない人たちがいます。
それは「証券会社関係の方々」です。
日経平均が下がっている今、本当に今は「株のバーゲンセール、買い」なのでしょうか?
しかし僕の見方はちょっと違います。



3月末まで「買い」は慎重に判断した方がいい理由



乱高下が続く株式市場
2月19日(金)の日経平均は229円下落して、15,967円で取引を終えました。
先週の日経平均は、
◾15日(月) :+1,070円
◾16日(火):+32円
◾17日(水):-218
◾18日(木):+360円
◾19日(金):-229円

と、あいかわらず乱高下を繰り返しており、恐いですね。
相場の方向感も定まらない印象です。




日経平均の動きを見ていて感じるのは「売り圧力」の強さ。
16時半から始まった、日経225先物のナイトセッションでも、日経平均は一時100円を
超える下落となりました。




アメリカ市場が大きく下げるようなことがあれば、今週前半、日経平均は、ふたたび
15,000円に接近するかもしれません。



今は株の「バーゲンセール」なのか?



今のように、株式相場が弱くなっても、決してそれを認めない人たちがいます。
それは「証券会社関係の方々」です。
彼らは、株価が下がると、「今が底。買うなら今」「割安だ。バーゲンセールだ」
「大丈夫。すぐに2万円回復だ」などと、投資家に「買い」をすすめます。
お客さんが怖じ気づいて、投資に二の足を踏んでしまったら、証券会社は儲かりません。
ですから、どれほど相場が悪くても、「今は株のバーゲンセール。買いです」などと
買いをあおるわけです。




日経平均が下がっている今、本当に「株は買い」なのでしょうか?
もちろん、証券会社の方々がおっしゃる通りになるかもしれません。
しかし僕の見方はちょっと違います。



僕は、このメルマガで、「日経平均は3月末に14,000円付近まで下がっているかもしれない」
と書いてきましたが、そうなりそうな状況は、今も変わらないと考えています。




今の相場の下落の原因になっているのは「円高」です。「アメリカが利上げできないことが、
ほぼ確実になってきた」ことと、「3月末にかけては、実需の円買いも多くなる」ことから、
これから為替は、ゆるやかに110円付近まで下落する恐れがあると考えます。




目立って円高が進めば、200兆円ほどの資金を持つ「日銀の介入」が意識されますので、
急落は起こりづらく、円はゆるやかに、じりじり買われるでしょう。
この「円買いトレンド」は、しばらく続く可能性が高いと思われます。



反発したら売れ



日経平均為替相場は連動しますから、円がゆるやかに下落する中、日経平均が浮上する
ことは不可能です。
米ドル/円が110円付近まで落ちれば、日経平均は13,000円付近まで下落してもおかしく
ありません。
株も為替も、ときどき急反発しますので、「案外強い。底堅い」と思われるかもしれませんが、
こうした上昇は、あくまでもテクニカル的な反発や、ショートカバー(売り方の買い戻し)
によるものです。
相場のトレンドは「円高、株安」だと思います。




僕は、いくら証券会社関係の方々が、「今が底だ」「買いだ」と言っても、とりあえず3月末
まで、「買い」は慎重に判断した方がいいと考えています。
むしろ、反発したところで「カラ売り」を検討したり、インバース型やベア型のETFの買いを
検討した方がよいのではないか、と思います。



http://www.mag2.com/p/money/7487


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まぁ株式相場の“相場観”は十人十色ですが、この為替、円高に伴う
株価の下落には十分に気を配っていたほうがいいでしょう。
よく円は安全資産と言われますが、日本が抱える地政学的リスクを考えれば、
そう安全とは思えないんですけどね。
シナが南沙諸島に配備した地対空ミサイルは、かつてのキューバ危機に
例える人もいるぐらいです。
日銀砲が放ったマイナス金利は、ここにきて副作用の方が大きくなって
いるみたいですね。
まず確実に収益が悪化する銀行の株が急落。
そして日銀の当座預金に入れればマイナス金利という手数料を取られますので
国債の爆買いに殺到しようとも、日銀が7割程度買ってしまいますので
品薄状態。結果、長期金利の指標である10物国債までマイナス金利に。
金利が安くなっても、先行きの景況感はよくないので、銀行も貸出先には苦労
することになります。
景気が不透明の中で、設備投資に積極的になる企業も少なく
住宅ローンで借金を背負う個人も、勤め先の会社の未来を考えると
そう簡単に借りるわけにはいきません。
マイナス金利政策で市場にじゃぶじゃぶ流れるハズのお金の、行先が無い状態
なんですね。 明らかに日銀の見通しの甘さが招いた失策ですね。
先行きの景況感が上がらなければ、株価の上昇も見込めないでしょう。