研究するには経営感覚も

競馬



ノーベル賞・大村氏、豪快すぎる“カネ伝説” 
私財で美術館、温泉をポン!


[,w250]


アフリカなどで感染症に苦しむ人々を救う薬「イベルメクチン」の開発に貢献した北里大特別
栄誉教授、大村智(さとし)氏(80)が2015年のノーベル医学・生理学賞に輝いた。
高校教師時代を経て、改めて研究者としての道を歩んだという異色の経歴の持ち主。
「研究を経営する」との独自の考え方の下、産学連携の草分け的存在としても知られる。
一方、私財を投じて温泉施設や美術館を設立するなど研究以外の分野でも大きな功績を残している。



大村氏の研究者としての“原点”は高校教師時代。山梨大卒業後、東京都立高夜間部で教鞭を
とっていた頃、自分と年齢の変わらない生徒たちが昼間は働き、夜に勉強する姿に心を打たれた。

 


「自分は大学まで出してもらった。それなのになぜ、あまり勉強しなかったのか」。
この経験が「もう一度勉強し直して学問をしよう」との決意につながった。

 


高校教師の傍ら東京教育大(現筑波大)の研究生となった後、東京理科大大学院に進学。山梨大の
助手を経て、1965年に北里研究所の技師補となると、抗生物質研究室で本格的に研究者としての
道を歩み始めた。

 


北里研究所の室長時代は、どこにでも小さなポリ袋を持参し、ありとあらゆる場所の土を採取して
“微生物探し”に没頭した。




大きな節目を迎えたのは74年。静岡県伊東市にある川奈ゴルフ場の土から新種の放線菌を見つけ、
寄生虫や昆虫をまひさせる機能を持つ抗生物質エバーメクチン」の発見につなげた。
この化学構造を改良し、米製薬大手メルクが開発したのが家畜の寄生虫駆逐剤「イベルメクチン」
だった。

 


薬剤は82年、発症すれば失明などの恐れもある「オンコセルカ症」に極めて高い有効性がある
ことが判明。メルク社が治療薬として製品化後、世界保健機関(WHO)を通じ、アフリカや
中南米など延べ10億人以上に無償提供され、多くの人々を失明の危機から救った。

 


大村氏の研究を支えたのは「研究を経営する」との独自の思考だ。

 


研究費を捻出するため、企業から研究資金を得て有用な化合物を見つけ使用権を企業に譲渡。
実用化されたら売り上げに応じた特許料を研究室に入れる−といった「産学連携」に力を注いだ。
イベルメクチンの開発で得た特許料など200億円以上は北里研究所へ贈られているという。

 


研究以外にも、大村氏の活動範囲は広い。




2007年には故郷の山梨県韮崎市に「韮崎大村美術館」(一般510円)を設立。美術品の
購入費と建築費など総額7億円以上をかけた施設で、新築のまま同市に寄付した。
大村氏のノーベル賞受賞を記念し、同美術館は13日まで無料公開することが決まった。

 


韮崎は信玄公で知られる武田氏発祥の地。大村氏が私財を投じて作った露天風呂を含む「武田
乃郷 白山(たけだのさとはくさん)温泉」(大人600円)と「そば処 上小路(かみこうじ)」
も美術館に併設されている。温泉施設は大村氏の娘が社長を務めているという。

 


同温泉のホームページによると、泉温は45・5度で源泉掛け流し。泉質は低張性弱アルカリ
性高温泉。神経痛や関節痛のほか、やけどなどにも効能がある。「シルバーウイークの人出は
1日で約450人でした」(従業員)という人気の湯だ。

 


温泉施設の関係者によれば、大村氏も月に1回程度のペースで入浴にやってくるという。
ノーベル賞受賞が決まってからは、問い合わせも多数寄せられているといい、地元はお祝い
ムードにわいている。



→ http://www.iza.ne.jp/kiji/life/news/151006/lif15100619290021-n1.html


[,w500]
韮崎大村美術館


産学連携が上手くいった例ですね。
しかし産学連携はなかなか上手くいかないことが多いんですね。
何故かと言うと、研究を受託された大学研究室は、多くが大学院生に
研究をさせて、それが修士論文・博士論文になるんですね。
ですから研究のサイクルは4月〜翌年3月。
途中で受託研究依頼が来ても、さて受けられるのかな。
しかし企業としては一刻も早く研究成果を欲しがるので、このヘンで
産学の認識のズレが生じてしまいます。
大村先生のように「研究を経営する」発想は、今後、広まって欲しい
ですよね。
もう微々たる科研費など、アテにしない方がいいのではないでしょうか。