住民数千人がレイプ容疑者を惨殺 制御効かぬ“怒り”
収拾つかぬ「レイプ頻発インド」
インド北東部ナガランド州で、女性への強姦容疑で逮捕された男(35)が、群衆に収容施設
から引きずり出され、凄惨(せいさん)な私刑を受けた末に殺害される事件が発生し、インド
社会は衝撃を受けている。多発するレイプ事件に国民の怒りが高まる中、住民が過激に反応した。
いびつな形で不満が噴き出す中、モディ首相は国連の「国際女性の日」の3月8日、女性を保護
するためのワンストップ・センターやヘルプラインの創設を決めた。
事件が起きたのは女性の日を3日後に控えた5日だった。インドのPTI通信によると、数千人の
群衆がナガランド州ディマプールの容疑者収容施設を襲撃し、引きずり出した男を全裸にして歩かせ、
石を投げつけたうえにバイクにロープでつないで約7キロを引きずり回して殺害した。
遺体は、市中心部の時計台につるされた。
収容施設の警備担当者の数は群衆よりはるかに少なく、蛮行を止めることができなかったという。
地元メディアは施設に群衆の協力者がいたとの当局者の話を伝えている。ナガランド州当局は責任者
3人を停職処分にした。
殺害された男は、地元の女性をレイプしたとして2月24日に逮捕された。
被害女性は地元メディアの取材に応じ、男から犯行の口止め料として5千ルピー(約9500円)を
渡されたが、警察に被害を届け出たと語った。
しかし、事件はその後、別の展開を見せている。ナガランド州政府は、男の供述から女性はレイプされた
のではなく、2人は合意のうえで2度、性行為に及んだとみられると連邦政府に報告したのだ。
地元メディアは2人がホテルに入る様子をとらえた監視カメラの映像を伝えたが、女性が男に無理やり連れ
込まれる様子は写っていなかった。男は無実だった可能性が高まっている。
群衆の怒りが爆発した背景には、一つの「誤解」もあったようだ。
群衆らはイスラム教徒だった男が隣国バングラデシュからの不法移民だと訴えていたが、事件後、男の家族
が名乗り出て、男は隣接のアッサム州出身のインド人と判明したからだ。
インド北東部では、バングラデシュからのイスラム教徒の違法越境が常態化しており、地元住民は「土地や
仕事が奪われている」と不満を募らせ、アッサム州などでは住民間の暴力が頻発しているという事情がある。
一方、収容施設襲撃事件のあった5日には、インドのレイプをめぐる別の問題も明らかになっていた。
インドでは2012年12月、ニューデリーの女子学生=当時(23)=が違法営業の私営バスの中で
男らに集団レイプされ、残虐な暴力を受けた末に死亡する事件が発生し、各地で反レイプ運動が盛り上がった。
英BBCテレビがこの事件を検証するドキュメンタリー番組を制作したところ、死刑判決を受けて上告中の
被告1人がインタビューで、レイプ事件が起きるのは「男ではなく女に責任がある」「まともな女は夜9時
ごろにうろつかない」「家事は女の仕事だ」などと発言するシーンがあり、インド政府が、インド国内での
放映を禁止したのだ。
インドのベテラン・テレビ記者で作る放送編集者協会は、政府の放送禁止措置を「言論の自由は抑制される
べきではない」と批判している。ただし、録画映像はネット上でコピーされ、インド国内のサイトにも出回った。
インドでは昨年11月から今年にかけて、日本人女性2人もレイプ被害に遭ったことが明らかになっている。
今後も、インド政府は多発する犯罪と国民の反応に神経をとがらせることになりそうだ。
→ http://www.sankei.com/premium/news/150317/prm1503170006-n1.html
https://www.youtube.com/watch?v=1X-pTT2F9UE:movie,w600
インドの女性に対する性的暴力が頻発していますが、
普通の市民は怒りを抱えていたようですね。
インドでは男尊女卑が徹底されているから、レイプには
寛容なのかと思ったりもしました。
そうですよね。いつ、自分の妻が、娘が、親類が、友人が
犠牲者になるか分かりませんからね。
これを機に、インドにおける性的犯罪が減る事を、そして
旅行雑誌にもきちんとインドにおけるレイプ犯罪の多さの
実態を掲載して欲しいものですね。