「極度の懸念を感じた」
「イスラム国」の人質となった経験を持つ
仏ジャーナリスト、ニコラ・エナン氏語る
昨年春まで約10カ月間にわたり「イスラム国」に拘束された末、解放された仏人ジャーナリストの
ニコラ・エナン氏(39)が22日、産経新聞の電話取材に応じた。
自らの拘束期間の状況を振り返りつつ、湯川遥菜さん(42)ら日本人2人とその家族らへの思いを
語った。
エナン氏は湯川さんら2人の殺害を警告するビデオ映像をみた瞬間、「極度の懸念を感じた」という。
理由として殺害までの期限が72時間と極めて短く、身代金が巨額であることの2点を挙げた。
日本側がこれまで交渉の機会を設けることができなかったと推測し、「72時間で確実な(交渉の)
チャンネルを築けるとは考えにくい」と強調。イスラム国側が要求する2億ドル(約236億円)の
身代金も「聞いたことがないような額だ」とした。
厳しい条件を突きつけたイスラム国について、「脅迫は真剣に受け止めるべきだ」とする一方で、
イスラム国は資金を必要としているとの観点から、「(日本と)本当に交渉したいのかもしれない」と
述べ、交渉期限延長の可能性もあるとの見方を示した。
仏政府は否定しているが、エナン氏らの解放をめぐっては身代金が支払われたとも報じられている。
この点については、「確実にいえるのは、オランド大統領は私に『金は払っていない』と述べたことだけ」
だと語り、実態は不明だという考えを明らかにした。
また、フランス人の人質が殺害され、米国人の人質が解放される例もあるとし、「どの国も水面下では、
多かれ少なかれ現実的に振る舞っている」と強調。交渉するか否かという問いは無意味だと述べた。
エナン氏は自身が拘束されていた期間中、居場所を繰り返し移され、公共施設などに臨時で設けられた地下
の監獄に、他の人質らと閉じ込められていたと説明。暴力を振るわれることもあり、食事は必要最小限しか
与えられなかったという。逃亡を図る気力や体力をそぐ狙いとみられる。
日本人2人が拘束されている環境については、自分たちと「ほぼ同様だろう」と考える一方で、ビデオ映像
では「殴られた痕などがみられなかった」として、「比較的ましなのかもしれない」と語った。
エナン氏は仏誌ルポワンなどに記事を執筆するフリージャーナリスト。2013年6月、内戦中のシリアで
取材中に拘束され、昨年4月に他の仏人記者3人と一緒に解放された。
日本政府の対応について「助言する立場にはない」と語ったが、湯川さんらの身を案じる家族や友人のつらさ
を思い、「共感のメッセージを送りたい」と話した。
→ http://www.sankei.com/affairs/news/150123/afr1501230002-n1.html
まぁ、どの国でも人質を助けたいと思い、出来る限りの対策を
取るのは当然のことですね。
「人命は地球より重い」と喝破して、テロに屈した某首相が
いましたっけ。
損得計算は不謹慎ではありますが、
1.米国はオバマ大統領がイスラム国壊滅を一般教書で発表
↓
2.米国は日本に身代金支払いを牽制
↓
3.そうは言っても人命は…、身代金支払い
↓
4.結果、資金難に悩む過激派テロ組織イスラム国へ活動資金の援助
↓
5.今後、益々、身代金目的の誘拐が増える可能性大
特に日本人が世界中のテロ組織の的になる可能性も大
↓
6.日本が国際的な非難を浴びる
どんなもんでしょうか。