個人株主にそれは・・・

競馬


変わる株主優待、「長期保有優遇」が過去最高
安定株主づくりに弾み




上場企業の株主優待制度で、長期保有個人投資家を優遇する動きが広がっている。
野村インベスター・リレーションズ(IR)の調べでは、株式の保有期間に応じて優待内容を決める
「長期保有優遇」を導入する企業が8月末時点で121社と2013年9月末時点に比べ3割増えている。
今年1月の少額投資非課税制度(NISA)の開始を機に個人投資家の取り込み機運が高まる中、
より具体的な安定株主づくりの動きにも弾みがついている。



■優待内容に個性派も

 

株主優待制度は、8月末時点で上場企業全体の30.2%にあたる1146社が導入。
社数は過去最高水準で推移している。長期保有優遇はこの中の1割超に相当する。
年度別でみると、長期優遇を新たに導入した企業数は2013年度の27社がこれまでの最多だった。

 

優待内容をみると金券や自社製品にとどまらず、一風変わった商品を提供する企業も出ている。
コマツが3年以上の保有を条件に新設した優待では、同社の建設機械のオリジナルミニチュア(非売品)
を進呈することにした。初回は昨秋から国内投入した新型のブルドーザー「D61PXi―23」をモデル化した。
ICT(情報通信技術)活用で作業精度を高めた新鋭機種だ。素人目には価値がわかりにくいが、コマツ
開く建機の展示イベントは親子連れなどに人気が高く、抽選の競争率が高い状態が続いている。
会社側は限定品の話題性に期待している面もある。

 


岡田正常務執行役員は「株価上昇を受けて2006年に単元株を分割して以降、個人への投資家向け広報(IR)の
活動を強化してきた。株主還元のベースは配当だが、これまで株主総会で配布していたコマツの市販ミニチュア
が好評だったことから、長期保有の感謝品としてオリジナル版の提供を決めた」と話す。
今後は毎年1機種ずつ、建機の種類を広げながらシリーズ化する予定という。
3年以上の保有者を対象とする理由については、個人株主は株価の上昇局面で保有株を手放す傾向にあるとして
「定着化が課題だった」と指摘。「中期経営計画に沿って数年スパンで事業を展開しており、長期的な視点で会社
を支援してほしい狙いがあった」と説明する。

 


デリカフーズは8月25日に優待内容の変更を発表。1000株以上を3年継続保有した株主に対し、従来の野菜・果物
の詰め合わせに加え、非売品の「機能性オリジナルドレッシング」の提供も始めるとした。
長年の抗酸化力などの研究成果を基に、長期保有優遇の一環で「株主の健康増進の一助になれば」との考えで開発した。
7月に長期優遇導入を発表した小田急電鉄は、3年以上の保有者に小田急全線で使える回数券を追加提供する。
「長い間株を持ってくれる個人への還元を手厚くし、保有比率を高める狙いがある」(総務部)という。



■NISAも追い風に

 


一般の株主優待は権利確定日に株主名簿に載っていれば対象となるため、優待目的で一時的に株を買い、優待の権利
落ち日以降は早々に換金売りする動きが少なくないのも事実。
しかし、上場企業にとって長期保有の株主を増やして株価を安定させることはエクイティファイナンスや買収防衛などの
資本政策上欠かせない。こうしたミスマッチを解消する手段として長期保有株主の優遇に注目が高まった。

 


長期優遇の株主優待を取り入れた企業は、株価もおおむね堅調に推移している。同制度を実施中の銘柄の株価騰落率
をみると、約8割で導入時点より株価が上昇。06年に長期優遇を導入した富士急行やキャラクター玩具のブロッコリー
(12年導入)など、所属市場の株価指数東証1部の場合は日経平均株価ジャスダック市場は日経ジャスダック平均
株価など)と比べ高い上昇率を示している例もある。

 


野村IRは長期優遇の導入が「今後さらに広がりを見せる」と予想する。
長期投資を想定したNISAの後押しもあり、株主優待を採用した企業が導入後の次のステップとして「株を長く持って
くれる人への還元を強化する動きにつながる」と読んでいるからだ。
個人マネーの取り込みを図る企業の資本政策という観点からも、長期優遇の株主優待を巡る動向からは目が離せそうにない。



→ http://www.nikkei.com/markets/features/26.aspx?g=DGXLASFL11HAH_12092014000000



へェ、そりゃまぁ資本政策としては個人も長期保有が望ましいこと
なのでしょう。
しかし、割と配当が高いメガバンク等の金融機関、製薬会社、通信
会社なども、この制度を導入するのでしょうかね。
幾ら長期保有をしても、例えば3年後の株価を予想するのは無理な
はなしで、安く仕入れて高く売るのが個人株主のあるべき姿かも
しれません。長期保有で損を出したら本末転倒でしょ。
そりゃ日経平均が4桁の時代に買った株ならそれも可能でしょうが、
ほとんどの個人株主はデイトレは別にして、そうそう長くは持てない
気がしますね。適当に利益が出たら利益確定の売りを出すのが正しい
と思います。
当該企業の業績が良くても、地合が悪ければ下がる可能性がありますから。
それに会社側が株主を特定するのは、中間配当と期末配当の時のみで
この時期だけ持ってればいいのかしら。