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デフォルト予備軍ひしめく中国 景気対策が焦点に



中国リスクが世界の市場を揺さぶっている。きっかけは太陽光設備会社の社債債務不履行(デフォルト)
したことだったが、なおデフォルト予備軍が待機している情勢だ。
景気減速による企業の資金繰り悪化懸念が背景にあり、政府が景気刺激策を打つかどうかが焦点になりつつある。



銅相場の目先のピークは4日の1トンあたり7087ドル。翌日に上海超日太陽能科技が社債「11超日債」の7日の
利払いは難しいと表明し、銅価格もそこから下落に転じた。市場がデフォルトを中国企業全般の資金繰り不安と
受け止めたからだ。



■中国社債市場で初のデフォルト、銅価格はつるべ落としに

 

実際に7日に利払いを見送ると、1兆5000億ドル規模といわれる中国社債市場で初のデフォルトだったことから
世界のメディアが報道。週明けから銅価格はつるべ落としで、11日に6000ドル台半ばとなり、12日には世界的な
大幅株安の主因になった。



超日の格付けはトリプルC格級と極めて悪化していた銘柄。格付けの高い社債は大丈夫との見方もあるが、電気
機器メーカー、保定天威保変電気の社債「11天威債」が13日、業績悪化で上場一時停止措置となった。
市場では「さらにデフォルト予備軍は続く」との連想が働いている。

 

深圳証券取引所の陳理事長が今週初めに「債券デフォルトは市場が成長する過程でのひとつの進歩」と、企業淘汰
こそ健全と発言。李克強首相も13日、全国人民代表大会全人代)後の記者会見で一部のデフォルトを容認する
姿勢を示しており、今後も経営悪化企業のデフォルトが続く可能性は高い。



さらに1月下旬に世界の市場を揺さぶった高利回りの信託商品、「理財商品」のデフォルト懸念もくすぶっている。
問題になった中誠信託が石炭会社向け融資を理財商品に仕立てた「誠至金開1号」は、利払い停止でデフォルトと
なったが、関係者間の調整で元本は返済された。

 

このため理財商品の相次ぐ解約など一種の取り付け騒ぎは回避された。しかし2月に入ると、吉林省信託がやはり
石炭会社向け融資を理財商品にした「吉信・松花江77号」の利払いが滞るなどデフォルト候補は相次いでいる。

 

吉林省信託の分は2月末に香港紙が「デフォルト回避」と報じたが、ほかにも利払い延期などの例は少なくない。
石炭会社向け融資の理財商品が続いているが、不動産会社向けも予備軍とみられている。

 

銅に関しても、一部の関連企業は「6カ月後の支払い」などの輸出信用状を使いながら、輸入した銅を担保に融資
を受ける例がある。いわゆる銅ファイナンスで、資金繰りに使われていた面がある。



■資金繰り逼迫、2月の新規融資は急減

 

銅下落、社債・理財商品のデフォルトはいずれも企業の資金繰りが逼迫したことの表れで、同根とみることができる。
実際、中国人民銀行が10日に発表した広義の新規融資量を示す社会融資総量は2月に9387億元と、1月の2兆5800億
元から急減した。

 

1月末の理財商品のデフォルト騒ぎもあって、銀行が企業向けなどの融資に極めて慎重になっている姿がみえる。

 

背景には中国景気の急減速がある。香港上海銀行HSBC)が発表している製造業購買担当者指数(PMI)の50割れ
が続いているように、成長鈍化が中国企業の資金繰り悪化の根本原因だ。



全人代李克強首相は実質の国内総生産(GDP)成長率を7.5%に置いたが、目下の成長率は「これを下回りそうだ」
との見方が市場のコンセンサスになりつつある。

 

富士通総研の柯隆主席研究員は「成長率を下支えする政策転換ができるかどうか。万一、7%を下回る成長になるようなら
危機的だ」と企業倒産の多発などを警戒する。

 

問題は、景気拡大策は高所得者層への寄与度が高く、格差を助長すると受け取られかねない点だ。
膨張した融資削減に優先順位を置いてきただけに、露骨な政策転換はしづらい。



■デフォルト懸念、市場になお混乱リスク

 

全人代での李首相の講演にも、財政・金融政策の転換を示唆する言及はまったくなかった。
市場はこれを不安視している。景気テコ入れ策へのメッセージが発信されない限り、デフォルト懸念などを材料に市場が混乱
するリスクはぬぐえないだろう。

 

中国人民銀行の貨幣政策委員会(金融政策委員会)の委員のひとりは今週、「4〜6月期の成長率は7.5%を下回る可能性があり、
景気対策が必要になるだろう」と発言したとの現地報道もある。政策転換は案外早いのかもしれない。



→ http://www.nikkei.com/markets/features/27.aspx?g=DGXNMSFK13035_13032014000000


こうなるのも案外早く・・・
今、世界経済というか金融市場は、シナの経済成長の失速を
織り込んでいる最中です。
昨日の米国株式市場の大幅下落、そして今日の兜町でも大幅
下落になっています。 兜町の場合はシナ関係プラス円高
影響もありますけど。
いずれにしても、世界経済はシナの景気減速を織り込み始めて
いることは確かですね。