適正な株価は? 

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日本株売り、5月は前兆 外国人が狙う「本丸」



5月23日以降の日経平均株価の動きは、2012年秋から上げ潮が続いてきた相場の流れが大きく変わったことを
示しています。23日は午前に一時315円高の1万5942円まで上昇した後、一転して下落。終値東日本大震災
直後を上回る1143円の急落でした。24日も一時523円高から502円安となり、終値は128円高。いずれも値幅が
1000円を超える乱高下です。

 

市場では高値警戒感が強まっていました。そこに(1)5月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)
が7カ月ぶりに50を割り込み、アジア株が大きく下落した(2)円相場が1ドル=103円台から101円台まで円高
に振れた(3)長期金利が1%まで上昇した――といった悪材料が23日に重なったのです。
下げに転じたとたん、売りが売りを呼ぶ形で株価は急落しました。週明けの27日にも日経平均は一時580円安となる
など、市場は動揺を引きずっています。

 

ちなみに23日の売買高は76億5514万株、売買代金は5兆8376億円といずれも過去最高。
24日も売買高58億8763万株、売買代金4兆8811億円の大商いでした。

 

「活況日本株、いつか来る『天井サイン』を見逃すな」――。こう題した2月6日付のコラムで、相場が天井かどうか
を見分ける方法について詳しく紹介しました。「売買高や売買代金が増えているにもかかわらず株価の上昇ピッチが
遅くなり、上昇幅も小さくなれば天井が近い証拠」と書きましたが、今回はそれにぴったりの状況なのです。



売買高や売買代金が大きく膨らむ中で株価が大幅に下落するということは、投資家の中でも強気筋と弱気筋が拮抗して
おり、弱気筋の売り圧力が強気筋の買い圧力を上回っていることを意味しています。
ここでいう「投資家」の中心は、日本株を一手買いしてきた外国人です。株高のけん引役だった外国人が今回の調整を
経て再び大幅な買い越しを続ければ一段高となる可能性がないわけではありません。円安がそのきっかけになりそうですが、
一段高があれば、そこが絶好の売り場となるでしょう。



ヘッジファンドの多くは5月末から6月末にかけて決算期末を迎えます。
利益確定の売りや顧客の換金要請に備え、持ち株の一部を売って現金化しておく必要もあります。
「5月に売り逃げろ(セル・イン・メイ・アンド・ゴー・アウェー)」という相場格言があるのは、これとは無縁では
なさそうです。

 

しかも注目すべきことは、5月に入ってから株価指数先物取引で外国人の売り買いが急増していることです。
これは現物株を売るための前兆とみることもできます。東京証券取引所が発表している「投資部門別株価指数先物取引状況」
をみると、海外投資家の売付契約金額は5月第1週(4月30日〜5月2日)が約1.5兆円だったのに対し第2週(7〜10日)
は2.7兆円、第3週(13〜17日)は3.9兆円。買付契約金額もそれぞれ1.7兆円、2.7兆円、3.9兆円と、週を追うごとに膨らんで
いるのが分かります。



昨年秋から日本株を大量に買い越してきたのは外国人だけで、生命・損害保険会社や都市・地方銀行、信託銀行
といった日本の機関投資家はほぼ一貫して大幅な売り越しを続けています。
これでは外国人は、大量に保有する「本丸」の現物株をなかなか利食い売りすることができません。
そこで株価指数先物取引を利用して売り逃げようという作戦がこれらのデータからうかがえます。

 


日経平均安倍晋三首相の経済政策「アベノミクス」に乗る形で、昨年秋から8割前後上昇しています。
これはいわば、市場がアベノミクスを「理想買い」した相場でしたが、その間にほころびも目立つようになり「現実買い」に
移行しつつあります。つまりアベノミクスのよい面だけを過大評価して株を買い上がる段階から、よい面と悪い面とを冷静に
見極め、それにふさわしい株価水準へと修正する段階に入ってきたということです。

 

例えば、黒田東彦総裁の就任後に日銀が打ち出した「異次元緩和」も、狙いとは逆に長期金利の上昇を招いています。
円安が進めば輸出が増えるはずなのに、現実には円安が進んでも輸出のボリュームはむしろ減っており、貿易赤字は拡大し続け
ています。また上場企業は輸出企業を中心に業績が急回復していますが、従業員の賃上げはほとんど広がっていません。

 

このように、アベノミクスの期待と現実のギャップの大きさがだんだん明らかになってきています。
期待先行で買われたアベノミクスの現実を直視し、その現実にふさわしい相場を探ろうとする国内外投資家の焦りが、今回の
株価の乱高下とみることもできます。



→ http://www.nikkei.com/money/investment/stock.aspx?g=DGXNMSFK2704H_27052013000000&df=1



ん〜、頼みの綱の外資系投資家(投機家)が現物株の売りに出た時が怖いですね。
物凄く怖い(笑)。 いや、笑いごとじゃありませんけど。
ところで買えよ、日本の機関投資家ども!
確かにアベノミクスへの期待感が、株価上昇に大きく貢献したのは事実ですね。
内政・外交と、孤軍奮闘・八面六臂の活躍をしている安倍さんが悪いワケでは
ありません。 元々、株式市場なんてそんなものです。
時には近未来像を描いて、株価もオーバーシュートするものです。
さて、どうしようか。 大分下がりましたが含み益は十分にあります。
株式投資の格言に「頭としっぽはくれてやれ」というものがあります。
これは株価の最高値で売る、最安値で買う、ことは神業なので、適当なところで
折り合いをつけて売りなさい、買いなさい、という意味です。
でもその「適当なところ」が、これまた難しい・・・。