日本企業戦士の死

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最悪の結末に日揮関係者「無念の一言」



「犠牲者を確認するに至ったことは大変残念で、多くの有能なスタッフを失ったことは無念の一言だ」
7人の遺体が日揮の日本人駐在員と確認されたことを受け、21日午後11時45分ごろから会見した
日揮の遠藤毅広報・IR部長はそう語ると、表情を曇らせた。


これまで夜を徹して情報収集に当たり、報道陣の前で毅然とした態度で対応を続けてきた遠藤部長。
この日は時折言葉を詰まらせる場面もあり、目に涙を浮かべつつもこらえながら、記者の質問に答えた。

 

情報が錯綜する中、事件発生から120時間余りたって寄せられた悲報に、遠藤部長は「ご遺族の心情に
思いをはせると、言葉はない」と悔しさをにじませた。

 

現地からの連絡を受け、遺族への連絡は電話で行ったという。犠牲者や生存者の氏名は公表しないとし、
「遺族や家族にストレスやプレッシャーを与えたくない」と述べた。

 

遠藤部長によると、日本人10人と外国人7人が安否不明という状況だった21日午後、すでにアルジェリア
南東部イナメナスに入っていた日揮の川名浩一社長(54)らと日本政府の医務官、日揮スタッフ6人が合流した。

 

この中には無事が確認された日本人駐在員2人とフィリピン人スタッフ1人がいた。「同僚たちの安否が
確認できないので、自分も協力します」。首都アルジェで日揮幹部に申し出て、一行に加わっていた。
3人が社長らと、けが人や遺体が収容されているイナメナスの病院を訪問した結果、身元確認が一気に進んだ。

 

病院には、城内実外務政務官と川名社長が入り、木製のひつぎに入れられた遺体と対面。
川名社長だけでは判然としなかったため、救出された駐在員が遺体の顔を見て「間違いない」と判断した。
写真や所持品からも日揮駐在員であることが確認された。

 

日揮による捜索活動の開始で大きく動いた身元確認。その結果はあまりにも厳しいものだった。
遠藤部長は21日午後3時からの会見で「病院でけがを負って保護されている人もいるという期待を持っている」
と語り、全員の帰還に望みをつないでいた。だが、その願いは届かなかった。

 

残る安否不明の日本人は3人。遠藤部長は「全力を挙げて捜索する。全員元気な姿でいっしょに帰ってくると
信じている」と自らを励ますように力を込めた。


→ http://sankei.jp.msn.com/world/news/130122/mds13012201300002-n1.htm


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日本は言うまでもなく原油天然ガスは海外に頼っています。
今回はアルジェリア天然ガス工場を舞台にした悲劇です。
日揮社員はコンクリートの塀に囲まれた社宅で、武装警備員を
雇った生活をしていたそうです。
日揮としても、治安の不安は承知の上だったのでしょう。
しかし、反政府武装ゲリラの急襲は想定外でした。
先にも書いた通り、日本にとって原油天然ガスは言うまでもなく
経済にとって生活にとって不可欠なものです。
しかし、それが産出する場所は、如何せん僻地、政治的社会的な
不安定な場所にあります。 アラブはマシな方ですね。
それでも会社のため、ひいては日本のために赴任して犠牲になられた
方々はさぞ無念でしたでしょう。
派遣された社員には「日本に天然ガスを送るのは俺達だ!」の気概も
あったかもしれません。
謹んで御冥福をお祈り申し上げます。