お前らが言っても説得力はない

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「変態新聞と朝日新聞が盛大な内輪揉めを開始した」 
全く心に響かない正論で朝日の下劣さが痛烈批判される


★熱血!与良政談:「朝日」の深い罪=与良正男



週刊誌が今、過激さを競い合うのは活字不況、つまり売れないのが大きな理由ではないか。
かつて1誌で100万部も売れていた時代は夢の夢。
万人を納得させるより、敵か味方か、白黒はっきりさせて、数は減ってもそれを好んで
買ってくれる読者に的を絞る方が何とか商売が成り立つかもしれない。
で、エスカレートする−−。



一昨年春、本コラムの1回目にこんな話を私は書いた。
既に連載中止が決まった記事を蒸し返すのも……と思ったが、あのコラムを書いて以来ずっと
同じ問題意識を持ってきた者として、やはり触れざるを得ない。
橋下徹大阪市長の出自を暴き立てようとした「週刊朝日」の記事である。


 
先週のTBS「みのもんたの朝ズバッ!」でも話した通り、一読して感じたのは「これは
許してはいけない」という怒りだった。
少なくとも編集部は橋下氏から反論されるリスクは認識していただろう。
いや、むしろ反論してもらいテレビやネットで話題になった方が売れるかもしれない。
そんな、さもしさを感じたのだ。


 
引用するのもためらう記事である。発行元・朝日新聞出版が「不適切」とおわびしているが、
例えば同和地区の地名を明記した場合、そこに生まれ暮らす人たちがどんな立場に追い込まれるのか。
「配慮」どころか、まるで考えもしなかったのだろう。

 

おわびでは「差別を是認したり、助長したりする意図は毛頭ありません」としている。
でも橋下氏が逆境にもめげず立派に成長したと書くならともかく、そもそも「一番問題にしなくては
ならない」のは、「その厄介な性格の根にある橋下の本性」であり、「そのためには、橋下徹の両親
や橋下家のルーツについて、できるだけ詳しく調べあげなければならない」と宣戦布告して始めた連載だ。
出自が今の厄介な橋下氏を形成したというのだから、差別意識むき出しというほかない。



部落差別も、民族差別も、日本社会からなくなるまで新聞記者は戦わなくてはいけないと私は教えられて
記者を続けてきた。朝日新聞の記者もそうだろう。朝日新聞出版は子会社で、編集権は別だという言い訳
は世間では通用しない。今回の罪は深い。


 
「失速気味だった橋下氏は朝日と戦うことで再び勢いを得た。週刊朝日も売れて双方が得をした」と今も
訳知り顔で解説する人もいるが、そうした見方も私は許さない。(論説委員



毎日新聞 2012年10月24日 12時37分
http://mainichi.jp/opinion/news/20121024k0000e070170000c.html