カンボジアの水道水

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「日本の水道水は、蛇口からそのまま飲める世界でも珍しい例です。」
よく知られた話ですし、海外に行かれた経験をお持ちの方なら、
それを肌で感じた場面があるかも知れません。
同じように水道水を、そのまま飲める国として「カンボジア王国」が
あることを御存知でしょうか?
今回は日本とカンボジア王国の水道水にまつわる話を紹介します。


カンボジア王国は、東南アジアに位置する熱帯雨林気候の国で、
その豊富な降水量から「水の国」と呼ばれていました。
しかし、長年の内戦で水道インフラは破壊され、1990年代初頭は一日
のうち、14時間も断水していました。


水質も悪く、水が悪ければ、おいしいご飯も炊けません。
水道水で炊いたご飯は茶色く色づいてしまったと言います。


おまけに漏水率も低く、その数値は72%。
つまり、供給された水道水のうち、7割以上が一般家庭に給水されるまえに
途中の水道管から漏れだしたり、不法に接続された配管から水が盗まれて
いたのです。


特に首都プノンペンでは、政府高官が水を勝手に売って私腹を肥やす事態
まで発生しました。
水道施設などのハード面でも、それを管理監督する人間のソフト面でも
荒廃していたのです。


そこで救いの手を差しのべたのは、「北九州水道局」でした。
他の自治体にも打診はありましたが、「カンボジアは地雷の国」という
イメージが強く、首を縦にふる自治体は現れませんでした。


主にJICA(独立行政法人 国際協力機構)の技術協力プロジェクトに参画
することにより、まず首都プノンペン(人口約120万人)において、2003年
から2006年にかけて浄水場の整備や水道管設置に大きく貢献しました。


その結果、以前は半日以上断水していた水道が24時間供給されるようになりました。
さらに2007年からは、カンボジア王国の主要都市(シェムリアップ市・シハヌーク
ビル市・バッタンバン市・プルサット市・コンポンチャム市・カンポット市・コン
ポントム市・スバイリエン市)でも同様の技術協力事業を行っています。


また、現地に北九州水道局員を派遣するだけでなく、カンボジア王国からの研修生
北九州市に受け入れ、人材育成にも取り組んでいます。


もちろん困難もありました。
暴動に巻き込まれ、滞在していたホテルを焼け出されたり、帰国日前日の夜から
翌日朝の出発ギリギリまで浄水場の捜査手順の確認をしたりと、現地での技術
指導には、その国のならではのトラブルとの戦いもあったのです。


この技術協力のおかげで、プノンペンでの漏水率は2009年の時点で6.2%まで
激減しました。
なお、ロサンゼルスは漏水率9%、ロンドンでも26.5%という数値です。
プノンペンでの漏水率がいかに優秀か、この数値でハッキリわかります。
(ちなみに東京は3%、これは世界最高水準です。)


漏水率が下がると、結果的に水道事業体の経営も改善され、サービスに還元されます。
つまり、「水道を設置したい!」と訴える住民が増え、普及が進み、それが水質向上
につながる好循環が生まれたのです。


さらに、職員に制服を支給し、給与も上げて規律を高め、汚職も一掃。
水道料金も順調に徴収出来るようになりました。
水道水を供給する側にも、利用する側にも「蛇口をひねれば、すぐ飲める」という
事が誇りになっていったのです。


こうした技術協力が成功するか否かは、現地の人々との信頼関係を築けるか否かが鍵
になります。
上から目線で、「お前たちに与えてやる、感謝しろ。そのかわり儲けはよこせよ!」
というスタンスでは絶対に信頼関係など築けるはずがありません。


お互いが同じ目標に向かって、共に汗をかき、共に苦労し、共に喜びを分かち合う。
このような姿勢が現地の人々に受け入れられたのでしょう。


任期を終えた北九州水道局職員が日本に帰国する際に、「またカンボジアに戻ってきて
ください」と、現地スタッフから寄せ書きが送られています。


また、プノンペン水道公社のエク・ソン・チャン総裁は、同公社事務所を訪ねた
吉田一彦水道局長に対し、「私達は、北九州水道局を兄だと思っている。日本は経済
成長のために、海外にどんどん進出すべきで北九州市は水道分野で、そのパイオニアだ」
と挨拶されました。


日本の技術と支援が「信頼」という形になった何よりの証でした。


今日も、日本の技が生み出した透き通った水道水が、カンボジアの人々の喉を
潤しています。


→ http://nezu621.blog7.fc2.com/blog-entry-1422.html



いい話ですね。
同じ視線で同じ目標に向かって、汗をかき困難に耐え、共に苦労し
共に喜びを分かち合う、いい話ですねぇ。
こういうものこそ日本の誇りであり宝であり財産ですね。
本当に大事なものは、目に見えなくて形もないのかもしれません。
だからこそ、価値があると思います。
何の根拠も裏付けるものもなく、単なるウリナラファンタジー
毒されウリは世界一の文明国と超ウルトラ勘違い野郎共の糞チョン
に聞かせてやりたい話ですね。