夏の電力不足へ対応するため、始業時間を前倒しする
「サマータイム」導入の動きが大手企業で本格化
東日本大震災による夏の電力不足への対応策として、大手企業が始業時間を
1時間繰り上げる事実上の「サマータイム」の動きが今月以降、本格化する。
日用品大手ユニ・チャームが2日に始めたほか、日本製紙グループ本社も
連休明けの9日から実施する。
就業時間を前倒しすれば、夏場のピーク時のエアコンによる電力使用量を減らせる
ほか、残業に伴う照明などの電力も抑制できる。日本製紙などに続き、ゲーム大手
のコナミが16日から、伊藤園は6月以降に実施に踏み切る。パナソニックやソニー、
ブリヂストンも導入を決め、対象期間を検討中だ。
先行実施したユニ・チャームによると、「帰宅が早くなる分、保育園の送迎に時間を
有効活用したい」などと、歓迎する社員が多いという。
本来、サマータイムとは省エネなどの効果を狙い、国を挙げて夏の間、時計の針を
1時間早める制度。政府は相当なコストが掛かるとして、国全体での導入には否定的だ。
2011/05/03-15:53 時事ドットコム***
http://www.jiji.com/jc/c?g=ind_30&k=2011050300268
【用語復習】
サマータイムとは・・・
夏時間。夏の間、時計を標準時より1時間進める1制度。また、そのようにして進められた時計に基づく時刻。
夏といっても、春から秋まで半年前後の長期間が対象になっているのが一般的である。
導入理由は・・・
夜明けが早い夏の間、早くから仕事を始め、早く仕事を終え、従って早く消灯することになれば、
省エネルギーにつながることが最大の導入理由である。
また、終業後もまだ明るい場合が多くなるので、その時間をレクリエーションに当てることが
できるというのも、日本におけるサマータイム導入派の主張するところである。
以上は建前であり、サービス残業時間の拡大が真の狙いである。
○賛成派
1.省エネルギーにつながる。明るい時間を有効に使えるので照明などの石油消費の節約になる
(環境問題への対応)。また企業の経費削減にもなる。
2.日照を利用した余暇の充実
3.交通事故や犯罪発生率の低下
○反対派
1.近年は冷房が各家庭に普及しているため、明るいうちに帰宅すると暑い時間を家で過ごす
ことから冷房需要が増え、照明の節約効果以上にエネルギー消費量が増える。
2.始業時刻は夏時間でも、終業時刻は外の明るさを基準にする人が出れば、逆に残業が増加する。
3.日没時刻が遅くなることにより、未成年者の夜間外出、深夜徘徊等が助長される懸念がある。
4.時計合せの手間が生じる。企業・家庭で使用される多くの機器に時計が内蔵されており、
夏時間⇔通常時間の切り替え時に、それらの時計を修正する負担が掛かる。
・時刻の切り替え時に取り違えて商取引などに支障を来す可能性がある。
・夏時間の制度を導入すると、コンピュータを利用する各種システムに自動的
に時刻を切り替える機能を追加、あるいはシステムを更新しなければならない
など、移行コストが膨大。
特に信号機や鉄道運行などの交通システム、銀行や証券取引などの金融機関、
時刻により自動的に管理されている医療機器などに大きな影響がある。
・実際2007年にアメリカのサマータイムのルールが変更されたとき、IT機器に
トラブルが発生した。
5.時刻切り替え時にヒトの睡眠リズムが狂い、睡眠などの健康に悪影響を
与え、睡眠不足や、抑うつ、自殺が発生する。
6.交通事故が増加するという報告もある。
カナダブリティッシュコロンビア州では夏時間導入直後の月曜日には変更
直前の月曜日より交通事故が平均で23%増加するとして注意を呼びかけて
いる。この数字は2005年から2009年の5年間の平均である。
どう考えても、「○反対派」の意見の方が説得力があるように思います。
例えば、就業時間が、am9:00〜pm5:00 の場合、
am8:00〜pm4:00 に変りますね。
現実問題として、am8:00前に来て、pm4:00過ぎに帰るなんて、
バイトさんじゃないんだから、事実上無理じゃないのかなぁ?
就職してから今の今迄の習慣を引っくり返すほどのインパクト。
導入されたら、慣れるまで大変ですね。
そして人間以上に既存の個人から企業・行政まで社会全体を網羅する
ような情報システムの変更・移行も金がかかって大変でしょう。
2000年問題の再現ですか?
ん?もし移行されたら、昼休みはam11:00〜pm12:00 ですか?
その間に昼食を? やっぱり止めた方がいいですね。