奥の院、中南海では何が?

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『【ウイグル暴動】胡主席の緊急帰国の理由は?
私はこうみる・石平氏


胡錦濤・中国国家主席の緊急帰国は、イタリア・ラクイラでの
主要国首脳会議の日程とポルトガル公式訪問の2つをドタキャン
するという、中国外交史上初めての事態である。
大国としてのメンツを何より重んじる中国がそこまでする理由は
一体どこにあるのか。

 

暴動も今のところ鎮圧され沈静化に向かっており、国際社会の反応も昨年の
チベット騒乱とは比べるべくもないほどにおとなしい。

 
にもかかわらず、急きょ欧州を後にする理由の1つとして考えられるのは、
中国共産党指導部内で暴動処理をめぐり意見の相違や対立が生じたことである。

 
実際、政治局常務委員の誰一人として、今回の重大事態について、まだ表立って
発言していない。
最高指導部の一斉沈黙は、内部が意思統一されていないことの証左とも理解できよう。
とすれば、御大の胡主席自らが北京に戻って意思統一を図る必要も出てくる。


もう1つ考えられるのは、
暴動に対する現地政府あるいは中央政府の対応が必ずしも
胡主席の方針に即していないケースである。

 
暴動が起きた5日、胡主席はすでにイタリアへの機中にあった。
暴動が140人以上の死者を出す大規模なものだったと国際社会で広く知られる
ようになったのは、6日夜の現地政府発表によってであり、暴動鎮圧から公式発表
までに政府が取った一連の措置が、胡主席自身、状況を把握して判断した結果で
あるかどうかは定かではない。


つまり、現地政府や中央の担当指導者(習近平国家副主席である可能性は大であるが)が
独自に考えて行動した結果、事態が胡主席の望まない方向へと進み、胡主席自らが
軌道修正して事態収拾に乗り出さざるを得なくなったとの見方も十分、出てくるのである。

 
いずれにせよ、主席の今回の異例の動きは、暴動が今後、もっと大きな波乱を
巻き起こす前触れではないかと私は思うのである。

(談)

石平(せき・へい) 1962年、中国・四川省生まれ。北京大学哲学部卒。
88年来日し、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。
民間研究機関を経て、評論活動に入る。
『私は「毛主席の小戦士」だった』など著書多数。


→ http://sankei.jp.msn.com/world/china/090708/chn0907081920010-n1.htm


中南海で、軍幹部を含めた権力闘争でも始まるのでしょうか?