日曜競馬 回顧

競馬


[安田記念(G1)]

今日の安田記念については、四位騎手のレース後のコメントが
全てを現していたような気がします。
『(最後の直線にてウオッカの前が)詰らなければ、5〜6馬身離されていたよ …。』
確かにそうかもしれませんね。
武豊騎手も、率直に自らの駄乗を認めて、馬に勝たせて貰ったと
正直に応えてましたからね。



1.33.5、3/4差ですが、マトモならウオッカディープスカイ
5馬身位は千切っていたかもしれませんね。
直線の最後100m位までは、正直、ウオッカの負けを覚悟しましたね。
インを突いたものの、馬群に囲まれ前がどこも開かずに、ウオッカも口を割る始末。
『降りたくても降りられない。満員電車に乗っているようだった』(武騎手談)
フルゲートで2枠3番とはいえ、千米通過が57.4と、時計1つ掛る馬場を考えれば
明らかにオーバーペースでしょう。
にも拘わらず、馬群がさして縦長にならずに団子状態で直線に向きました。
ま、結果的には前に行った馬や仕掛けが早かった馬は、沈みましたけどね。
ディープスカイは常にウオッカの直後にて、“この1頭”と徹底マーク。
直線では、ディープスカイの進路の前が空いて、抜け出して残りの距離を考えると
ほぼセーフティリードかと思いきや ・・・。
ウオッカの前が残り100mくらいで開くと、目の覚めるような末脚を爆発させて
見事な、信じられないような差し切り勝ち。
普通なら例えG1馬でも、腐って走る気を失っても不思議ではなかった状況でしたが
自らの不利を跳ね返して、サラブレッドの本能ともいえる“前の馬を抜く”
潜在的本能・能力を爆発させたウオッカ
牝馬初のG1を6勝! 牝馬初の10億円ホース! の誕生です。
歴史的な名牝、いや性別を超えた、日本競馬史上の歴史的名馬ですね。



2着のディープスカイは、明らかに安田記念宝塚記念の連勝を狙ってか、
成長分はありつつも、多少は余裕残しだったのでは?
しかし、昨秋の天皇賞(秋)を考えたら、ウオッカにこれだけの不利があったなら
勝って欲しかったものですがねぇ ・・・。
過去対ウオッカでは1勝1負ですが、古馬としての同斤は今回が初。完敗ですね。
サラブレッドの完成は、4歳の秋と言われてます。
来年の競馬を考えれば、今秋以降の成長に期待したいところです。



3着はファリダットかぁ・・・。アンカツ、余計なことを(苦笑)。
人気もなく初めっから気楽な挑戦者で、展開や脚質を考えつつ、道中を最後方追走
自分の競馬に徹することが出来たのが好走の要因でしたね。



しかし、今日の東京競馬は、難しいというか、ヒモ同士の決着が多かったなぁ・・・。



第59回 安田記念



柏木集保氏の安田記念回顧