名馬の蹄跡(その11)

競馬


ドクターフェイガー(Dr.Fager、1964年 - 1976年)
ダート短距離 最強馬伝説


1968年 米国年度代表馬 最優秀古馬 最優秀スプリンター 
     最優秀芝牡馬 米国史上唯一となる同時4部門受賞


Dr. Fager's Historic World Record Mile (1:32 1/5)


通算成績 22戦18勝


動画は、ワシントンパークハンディキャップ(Dirt 1600m)でのもの。
ドクターフェイガーは、馬なりで後続に10馬身をつける勝利を収めますが、
このときのタイムは1分32秒2(!)という驚異的なものであり、
今も世界レコードとして残っています。
引退レースとなったヴォスバーグハンディキャップ(Dirt 1400m)でも、
1分20秒2(!)を記録しています。
この記録は1999年にアータックスによって破られますが、
驚くべきはこれらタイムがそれぞれ、134ポンド(約61kg)、
139ポンド(約63kg)もの斤量を背負っていながらのもの
ということです。
そのレースぶりから、ダート短距離馬最強と推す専門家が多いようです。
また、この時代
バックパサー(1966年 年度代表馬
ダマスカス(1967年 年度代表馬
ドクターフェイガー(1968年 年度代表馬
による歴史的名馬3頭の対決は、
当時のアメリカ競馬界を大いに盛り上げたようですね。



余談ですが、このレース映像は米国競馬のスタイルが
よく分かりますよね。
日本や欧州のように道中折り合いを付けて・・・、
なんていう甘いものじゃなくて、
スタートしてから、ガァーーーッと行くだけ行って
さて最後に残った馬は? というサバイバルレースです。


wikipedia:ドクターフェイガー



因みに、日本でのダートレコード記録は
1600m 1.33.3 クロフネ(57kg 東京・2001.10)
1400m 1.21.9 タイキパイソン(56kg 京都・1995.6)
ですので、斤量を考えると、まさにケタ違いですね。
オマケに、この両コースともスタート時点が芝ですので
ある意味では嘘っこの記録なんですよね w
単純には比較出来ません。



しかし、この時のクロフネのレースぶりはリアルタイムで見ましたが
衝撃的なレースぶりでしたねぇ。
直線でのクロフネは、まるで砂の上を軽やかに舞いながら走っている
そんなふうに見えたのは私だけでしょうか。
ゴール後に見た電光掲示板は見て、自分の目を疑いましたもんね。
1.33.3 レコード
この武蔵野ステークスの競馬っぷりが余りに印象的で、
下敷きとして記憶に残っていましたので、続くジャパンカップ・ダートは、
そんな驚きませんでしたかね。
アグネスデジタル天皇賞(秋)出走に伴い、外国産馬枠及び賞金の関係で
天皇賞への出走叶わずに、急遽ダート路線へ向かった陣営ですが、
松田国英調教師は流石の慧眼でしたかね。